教育出版は、指導者用デジタル教科書(教材)を国語、書写、社会、算数、理科、音楽、英語、道徳の8教科で、学習者用デジタル教科書を国語、書写、社会、算数、理科、生活、音楽、英語、道徳の9教科で提供する。
指導者用デジタル教科書(教材)は、動画・映像資料を充実。NHK動画クリップや辞書コンテンツへのリンクなど、各教科の授業で役立つコンテンツも収録した。なお、書写、音楽、道徳の指導者用デジタル教科書(教材)と生活のデジタル素材集は教師用指導書の一部として提供する。
学習者用デジタル教科書には、リフロー、総ルビ、分かち書きや自動音声読み上げなどの学習者支援機能を備える。
算数は「学習者用デジタル教科書+デジタル教材」も提供。
いずれも、指導者用と共通のビューアを採用し、児童も操作に慣れやすい環境とした。
指導者用デジタル教科書(教材)は、全単元に単元導入動画を用意。単元のゴールを明確にして授業を進めることができる。各活動の会話モデル動画やリスニング音声、歌やチャンツ、クラスルームイングリッシュの動画等各種コンテンツで、さまざまな音声や文字に触れ、活動を通して英語に慣れ親しめるようにした。絵カードは各学年約300語を提供。音声の有無や順序、速度などを選択できる。クイズモードもあり、さまざまな活動が可能。絵カードのデータは印刷できる。なお、絵カードは別売の紙教材としても提供。
動画や映像資料を充実。各学年平均100本を収録する。
資料読解指導を行いやすくするため、また、児童が社会的な見方・考え方を積極的にはたらかせることができるよう、それぞれの資料の提示方法に工夫を凝らした。資料によって、重要なポイントを隠すめくり紙を設置。めくり紙は、左右どこからでもめくることができる。一部を隠すコンテンツを活用することで、学習課題について予想させやすくし、児童の考える力を育むことができるようにした。
グラフや地図は、凡例別または要素別に表示でき、焦点化することで資料読解指導を支援。さらに、比較、関連付けを行いやすくするため、資料を並べて表示できるコンテンツを多くの場面に用意した。
社会を楽しく学べるように、繰り返し行えるクイズコンテンツを新規で追加。内容は、歴史人物、都道府県、世界の国々、地図記号など。
図形やグラフの単元を中心に、オリジナルの準拠コンテンツを全学年で約400個用意。立体を回転して観察する、切り開いて展開図を作成するなど、学習場面に合わせたシミュレーションを用意した。単位の筆順や図形の変形、コンパスの使い方など、教科書紙面のイラストや写真だけでは伝わりにくいところにはアニメーションや動画を用意している。
指導者用には、原則として全ての問題に解答表示機能を実装。答えだけでなく、式や筆算なども表示できる。おはじきやブロック、数カードなど、算数セットのデジタル版も用意。いつでもビューアから呼び出して使うことができる。
算数では、学習者用デジタル教科書に加え、学習者用デジタル教材も提供する。加減や九九のフラッシュカード、話題のプログラミング教材などを収録。教科書の補充問題として、3ステップデジタルドリルも収録。全約3000問で自動採点機能がある。
全単元に導入用の動画を用意。教科書紙面と併用しながら動画を見ることで、学習者が自ら疑問や課題を発見し、学習内容にスムーズに入れるようにした。
実際に観察や実験したことを考察し、結論づけていく場面には、NHKの協力を得て、NHK for Schoolへのリンクを用意した。豊富な動画クリップの中から、教科書の内容、場面に合ったものを選定(約600本)しており、検索や提示に要する時間を削減できる。
オリジナルのデジタル教材としては、昆虫の体のつくりの3D回転や、各星座を段階的に確認できるコンテンツ、春夏秋冬季節ごとの生き物の比較など、デジタルならではの教材を用意した。
NHKの協力を得て、説明文と古典教材に関連した資料動画を収録。
各学年の最初に取り組むアイスブレーク教材では、活動をスムーズに進めることができるアニメーション動画を提供。
小学館『例解学習国語辞典』の協力を得て、脚注語句に辞書表示機能を搭載。さらにビジュアルで確認したい語句も脚注欄に追加し、写真を表示できるようにする。
色分けして本文にマーキングできる国語マーカーを新設する。指導者用でも学習者用でも使いやすい機能となる。色ごとに表示・非表示を選択できるので、より考えを深めながら学習を進めることができる。
定番の漢字学習のコンテンツは、一画面に筆順アニメーション、部首、画数、音訓をまとめて表示。
教育家庭新聞 教育マルチメディア号 2019年10月14日号掲載