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教育ICT

プログラミング教育の教材整備、教員研修<相模原市教育センター 指導主事 渡邊茂一氏>

2019年10月15日
第60回教育委員会対象セミナー・東京

9月17日、第60回教育委員会対象セミナー「ICT機器の整備計画・校務情報化の推進」を東京都内で開催。関東地区を中心に全国から教育関係者が参集した。講師は、八千代市教育センター主任指導主事・黒飛雅樹氏、富士見市教育委員会教育政務課主査・馬場規雄氏、相模原市教育センター指導主事・渡邊茂一氏、宝仙学園小学校教諭・吉金佳能氏、さいたま市立大宮北高等学校メディア管理部・筒井賢司氏。

小学校1年生から中学校3年生までスキル表を作成

相模原市教育センター 指導主事 渡邊茂一氏

相模原市教育センター 指導主事 渡邊茂一氏

2017年度から全小学校でプログラミング教育を開始している相模原市は、教材整備と選定のあり方や円滑な実施のための研修の在り方について渡邊氏が報告した。

教材の選定には次の3つの観点を重視した。

第一に、こんな子供を育成したいという思いを達成できる教材。次に、教員の抵抗感が少なく、誰でも使える教材。配線むき出しの教材は、見るだけで苦手意識をもつ教員もいる。3つめは、教育課程の実施をサポートできる教材だ。

「誰でも使える教材」に落とし込むためには、いくつかの仕掛けが必要だ。

本市では、最初に「4年生2学期の算数科」で実施できる授業と教材をセットにして提案・研修や模擬授業を実施した。授業事例を周知することで、ICT支援員が情報を共有・連携してノウハウが拡大した。

「教育課程を実現できる教材である」と自信を持って取り組むためには、学習指導要領に沿った内容としなければならない。例えば「PCでプログラミングしてその結果を画面で確かめる」「センサーの情報をもとに通電を制御するプログラミング」等の学習が行える教材を用意している。

■中学校では、より予算確保がしやすい

中学校は2021年度から新学習指導要領が始まる。技術・家庭科に位置付けられているので、予算は確保しやすい。プログラミング教材は、理科教育設備整備費等補助金や教材整備指針(地方交付税措置)の予算も活用できる。自治体規模によっては教育センターが購入して貸し出す方法も検討してよいだろう。本市では中学校全校に教育版レゴマインドストームを導入し、小学校全校にWeDo2・0を順次導入している。

■2017年度から研修

研修については「プログラミング教育への理解」「教材を扱うスキル向上」「プログラミングの授業づくり」の3点を考慮して行った。

研修は2017年度から始め、今年で3年目。全校実施の授業内容や教員のニーズに応じた研修プランと教材を用意して取り組んでいる。

直接訪問して行う研修も実施しており、現在全小学校72校中、70校で実施済だ。

この他、小学校1年生から中学校3年生までスキル表を作成している。これは「1分間で15文字タイピングする」などの具体的なICTスキルをまとめたもの。年間終了時、各学校は、教育委員会に、ICTスキルの達成度など実施状況を報告する。

■「教科外」のプログラミングにも挑戦

継続してカリキュラム開発を行っており、現在は教育課程内で教科ではないプログラミング(分類C)の時間も含めて、学期に1回程度を確保したものを作成している。

時間はごくわずかであっても、プログラミング教育に取り組むことで、例えば夏休みの水やり当番を決めるときに「プログラミングで自動化する方法を考えたい」という問題解決を発想することができる児童生徒を育てていきたいと考えている。【講師】相模原市教育センター 指導主事 渡邊茂一氏

【第60回教育委員会対象セミナー・東京開催:2019年9月17日】

教育家庭新聞 教育マルチメディア号 2019年10月14日号掲載

 

  1. 八千代市教育センター主任指導主事・黒飛雅樹氏
  2. 富士見市教育委員会 教育政策課主査 馬場規雄氏
  3. 相模原市教育センター 指導主事 渡邊茂一氏
  4. 宝仙学園小学校教諭・吉金佳能氏
  5. さいたま市立大宮北高等学校メディア管理部・筒井賢司氏
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