新潟県上越市内の小中学校では、早期から電子黒板やデジタル教科書が導入されている。その地区の教員養成機関である上越教育大学の取り組みについて、同学の中野博幸特任准教授に聞いた。
上越教育大学では、教育実習の前指導として、2年次に「教育実地研究2」3単位を設定している。
これは学校現場の教員が教育実習生に対して行う授業で、主に新潟県の市内に勤める教員が「特任准教授」として同学に現場から派遣され、7名で担当している。「特任准教授」の任期は、基本3年間。その1人である中野氏は、教材研究の方法や教材の理解をテーマに年間2コマを担当しており、その中で、電子黒板等を使って国語や算数のデジタル教科書を見せたり模擬授業をしたりしている。
同学の教育実習は「分離方式」で、学生は6月に1週間学校現場に行き、授業や子どもの様子を見たり共に過ごしたりし、その後大学で授業準備などを行い、9月からの教育実習に備える。実習校の実態に合わせ、デジタル教科書や電子黒板等を授業に使いたいと考える学生もいる。そこで同学の学校教育実践研究センターでは実際に電子黒板などを使って授業研究ができるよう、電子黒板を数台、デジタル教科書も何種類か導入しており、学生のICT活用における教材研究をサポートしている。
【2012年6月4日号】
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