• StuDX Style
    教育委員会対象セミナー
    KKS 学校教材 学校教材をお求めの方
    JBKジュニア防災検定
  • ブックレビュー
    都道府県別教育旅行リンク集
    おうちミュージアム
教育ICT

主体性・多様性・協働性 身につける環境を整備<神奈川大学附属中・高等学校・小林道夫副校長>

2019年9月10日
第7回私立公立高等学校IT活用セミナー・東京

2021年度に中2~高3が1人1台環境に

神奈川大学附属中・高等学校・小林道夫副校長

神奈川大学附属中・高等学校・小林道夫副校長

神奈川大学附属中・高等学校では、大学附属校の強みを生かし、大学見学会や学部学科説明会、1日神大生ほかの高大連携を実施している。

神奈川大学と連携したプロジェクトとしては、DNA遺伝子実験講習や宇宙エレベータープロジェクトに取り組んでいる。
小林副校長は、同校の情報教育の変遷と成功事例について報告した。

本校の情報教育は、1989年にスタート。2000年には校内LANを整備し、2003年には教科「情報」の授業を開始した。2013年に全教室に電子黒板を導入している。

ICTプロジェクト
ロードマップを作成

2016年に、目標を示したICTプロジェクトロードマップを作成した。

無線LAN整備、サポート体制、人員配置、教員研修、教育課程への対応など今後の方向性を示し、2021年度までに無線LANを1300人程度が無理なく使うことができる環境整備を目標に設定。

これを2017年に予算化した。ICT教育が目指すものは、授業デザインを見直し、効率的かつ深い学びを展開することにある。

保証や代替機でトラブルを防ぐ

2017年度の整備は、教員用タブレット端末、サポートデスク体制など。
教員研修は年8回程度実施した。

2018年度に中学3年の全生徒にタブレットPCを導入。300台以上がアクセスしても問題ない帯域を確保した。

ICTサポートセンターを設置し、サポートデスクも2人体制とした。

2019年度には中2~高1で1人1台のタブレットPC活用を開始。

2021年度には中2~高3までタブレットPCが行きわたる計画だ。

タブレットPCを破損した生徒には代替機で対応できるように、中学2年生は5年保証、中学3年生は4年保証の保険に加入している。

生徒は、朝のホームルーム時などに自分のタブレットPCで担任からの連絡事項を確認している。

授業デザインをICTで見直し

学力の三要素の中でも「基礎的な知識・技能」「思考力・表現力・判断力」は、普段の授業の中で培うものである。

今後、生徒の第一志望を叶えるためにも「主体性・多様性・協働性」を身につける必要がある。

そこで、「主体性・多様性・協働性」育成を目的に、ICTを活用した指導と学習を実施。

「発見学習・問題解決学習」、「協働学習・グループワーク」、「発表・プレゼンテーション」などをさらに活発に行うこととした。

特に「教材の配布や宿題などの学習管理」を生徒に体験させたかった。

授業ではOffice365や授業支援アプリ「ロイロノート」、eラーニングシステム「College Pathway」、クラウドサービス「Classi」などを活用している。

ロイロノートは、教員から生徒のタブレットPCに教材を配信し、生徒は作品提出やプレゼンテーションまで、シンプルな操作で簡単に使える。Office365のOneNoteは、Youtubeのリンクを貼ったレジュメなども送ることができる。

OneNote Class Notebookで資料を共有し、生徒が各自のOneNoteに実験記録をまとめている。

ICTをフル活用して新大学入試制度に対応

生徒1人ひとりの学力を向上とともに、4技能の育成やeポートフォリオなど、新大学入試制度への対応も目指している。

国語ではClassiやEdmodoで読書記録の管理や小テストの配布、CollegePathwayで古典文法問題の演習などを実施。社会では、ロイロノートで意見交換などを行い、OneNoteに授業プリントを貼り付け、メモをとるなどで活用。理科はロイロノートで生徒間の情報を共有し、PowerPointやKeynoteを使ってプレゼンテーションを行う。

技術ではOffice365で毎時間、授業レジュメを配信。宇宙エレベーターでロボットプログラミングも行う。

英語ではClassiやEdmodoで課題の提出やプリント配布を実施している。

200人以上がPCを使うと無線LAN環境が不足して動かなくなることもあり、対策を考えているところだ。

今後も、ICT教育で生徒自らが主体的に取り組む力や自己肯定感、自分の将来を描ける力の育成に取り組む。

公開授業では、他校の教員にもICTを活用した授業を広く公開しており、今年度は11月2日に実施する予定で、全校をあげて実践を積み重ねている。【講師】神奈川大学附属中・高等学校・小林道夫副校長

【第7回私立公立高等学校IT活用セミナー・東京:2019年7月26日】

教育家庭新聞 教育マルチメディア号 2019年9月9日号掲載

 

  1. 東京都立町田高等学校・小原格指導教諭
  2. 鹿島学園高等学校 情報管理部・谷口俊郎教諭
  3. 二松学舎大学付属柏中学校・高等学校・阿部百合教諭
  4. 神奈川大学附属中・高等学校・小林道夫副校長
  • フィンランド教科書
  • StuDX Style
    教育委員会対象セミナー
    KKS 学校教材 学校教材をお求めの方
    JBKジュニア防災検定
  • ブックレビュー
    都道府県別教育旅行リンク集
    おうちミュージアム
最新号見本2024年12月03日更新
最新号見本
新聞購入は1部からネット決済ができます

PAGE TOP