教育委員会対象セミナー・名古屋 ICT機器の整備計画/校務の情報化
教育委員会や学校の整備担当者を対象に実施している「教育委員会対象セミナー〜ICT機器の整備と活用・研修」が、1月29日福岡で、2月16日に名古屋で開催された。次回は3月31日に岡山で開催される。
詳細=www.kknews.co.jp/semireport
岐阜市教育委員会 指導主事 淀川雅夫氏 |
政府方針に倣い段階を踏んでICT化を進めている岐阜市では、平成21年度には学校ICT環境整備事業を受け、50型デジタルテレビ、実物投影機、ノートPCなどを学校に導入。整備当時、実物投影機は拡大して映す機能と動きを見せる機能が授業に使いやすいと、多くの教員に受け入れられた。
平成25年度には普通教室に導入済の50型デジタルテレビ1935台を電子黒板化。全教室で電子黒板が活用できるようになり、指導者用デジタル教科書もあわせて導入したこともあり、活用は一気に進んだ。
平成25年度は小学校国語・算数・理科・社会、中学校国語・数学・理科・社会・英語のデジタル教科書を導入。平成27年度は小学校の教科書改訂に伴い、新たに書写と音楽についても導入している。デジタル教科書のデータはファイルサーバに保存し、校内LANを通じていつでも電子黒板に映し出すことができる。
研修では、必須で覚えるべき操作を「画面への書き込み」「画面の拡大」「書き込んだ画面の保存」の3点に絞り込んで研修。こうした取組により、平成26年度は授業中にICTを活用する教員は99・2%、児童生徒のICT活用を指導できる教員の割合は98%にまで上った。
タブレット端末については、実証校の芥見東小学校と藍川東中学校の2校で無線LAN環境を構築して児童生徒用タブレット端末を各校に40台整備。教員用は芥見東小学校6台、藍川東中学校10台を導入した。
芥見東小3年図工の授業ではタブレットの携帯性や撮影機能を活かし、児童が絵の中の人物に成りきった姿を撮影。絵と写真を見比べて絵を見る楽しさの理解につなげた。藍川東中1年保健体育「器械運動」ではマットで倒立前転する様子をグループの仲間が動画で撮影、その場で再生して動きを確認して技能を身に付ける助けとした。
実証校で行ったアンケートによると、小中学校とも9割以上の児童生徒がタブレット端末を使った授業を望んでいる。
岐阜市民病院の院内学級にもタブレット端末を導入しており、本荘小と本荘中の児童生徒は病室でも自分のペースで学習を進めることができると報告した。【講師】岐阜市教育委員会指導主事・淀川雅夫氏
【第29回教育委員会対象セミナー・名古屋:2016年2月16日】
【2016年3月7日】
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