教育委員会対象セミナー・京都 ICT機器の整備計画/校務の情報化
教育委員会や学校の整備担当者を対象にした教育委員会対象セミナーが8月7日、京都市内で開催された。主催は教育家庭新聞社。今回で第25回、今年度2回目となる本セミナーは、総合教育会議の影響か、首都圏を中心に全国の教育委員会からこれまで以上に多彩な部署の参加があった。10月は大阪、12月は東京で開催する。詳細日程は教育家庭新聞Webへ。
詳細=www.kknews.co.jp/semireport
立命館中学校 高等学校 清田祥一郎教諭 |
平成26年9月、長岡京市に移転した立命館中学校・高等学校はスーパーサイエンスハイスクール及びスーパーグローバルハイスクールの両方に指定されており、「学びのコミュニティ」を実現する学校環境をデザインしている。
同校の清田祥一郎教諭は、学校環境構築の目標と活用について報告した。
同校の視聴覚施設環境と多様な発信伝達手段は多様で、5階建ての校舎内には約140台の大小様々なディスプレイや電子黒板が各種フロアや特別教室、普通教室などに設置されており、そのうち131台が校内LANを活用する仕組み「みらいスクールステーション」で一元管理されている。4つのメディアラボには計160台のPCが配備。無線LAN環境も整備しており、アクセスポイントを校内73か所に設置。玄関ホールに設置した大型マルチビジョンは、毎朝登校する生徒や来校者、保護者に対するメッセージを発信している。
「みらいスクールステーション」では校内放送の仕組みもあり、3種類まで同時に提示場所・時間を指定して配信できるので、全校集会や文化祭などのイベントなどで活用されている。
生徒もログインできるので、動画視聴や体育祭の練習などでも活用している。また、生徒会の会報ビデオや文化祭CMなど生徒が作成した映像も自分たちで保存・配信。録画した映像をサーバにコピーするだけで校内配信できるという簡便さが生徒の積極的な発信を後押ししているという。
電子掲示板の仕組みも活用。グループ設定で、教員室系統に提示内容を設定して、毎日定時に教員室・事務室・保健室等に配信。教員連絡の効率化を図った。職員数が多く多様な勤務体制で職員室も4つに分かれている同校において、同時連絡できる仕組みは有効に機能する。
各教室に設置しているタブレット端末は、電子教卓として活用。環境制御システム「codemari」で、プロジェクターやスピーカー、音量調整、みらいスクールを使った配信などを一括で管理できる。
今後は、生徒へ伝えたい情報を教職員全体で配信する体制作りや生徒自身が活用する機会を増やして発信力を鍛えたいと報告した。(講師=立命館中学校・高等学校 清田祥一郎教諭)
【第23回教育委員会対象セミナー・京都:2015年8月7日】
【2015年9月7日】
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