【特集】科学技術国日本の人材を育む 理科教育の充実に向けて
指導者用デジタル教科書の普及が進んでいる。理科はもともと動画やデジタル教材のニーズや利用率が高いという特性があり、これが指導者用デジタル教科書の普及を後押ししているようだ。大日本図書では平成20年度より教師用指導書「指導用デジタル教科書編」理科の世界(中学校)を提供しており、平成24年度版は教科担任制である中学校理科教員のニーズに対応、さらに使いやすくなった。
教科書紙面を 加工できる
付せん機能でデジタル教科書紙面上の文 |
メモを貼り込むと、下段のメモ一覧から任 |
編集モードで教科書紙面にムービーデ |
編集モードで教科書内に貼り込んだデ |
DVD教材と異なるのが、デジタル教科書を様々な方法で加工できる点だ。平成24年度版は編集機能が充実した。
まず、教科書紙面に付せんやメモを貼りつけることができる。3色の付せんを使って教科書のテキストの一部を隠せば、穴埋め問題を作ることができる。また、教科書のどこにでもメモを貼りつけることができる。作成したメモの一覧が表示されるので、例えばクラスごとの終了か所をメモしておけば、ワンクリックでそのページを開くことができる。
書き込みや貼りつけた付せん、メモなどの作業内容はファイルとして保存できるので、クラスごとの授業履歴を作成でき、前回の続きから操作することができるようになった。
さらに教科書紙面から必要な場所だけコピーしたり書き込んだりなどして、教科書紙面上に、オリジナルページを作ることができる。デジタル教科書の左側にページの一覧がサムネイルで表示され、挿入したい箇所にオリジナルページを作成でき、教科書をめくるように提示できる。
また、デジタル教科書上に、教員が撮影した写真や動画、自主教材などのエクセル、パワーポイント、PDFなどあらゆるファイルを自由に配置したりWebへのリンクを埋め込むことができる編集モードもある(Windowsのみ対応)。どんなデータでもドラッグ&ドロップするだけで、紙面にデータを配置、ポップアップモードにすることもできる。
生徒が驚く顔を想像しながら教科書紙面に教材を作り込む楽しさは、教員ならではの楽しみと言えそうだ。
Webではデジタル教科書の使い方を動画で説明している。
コンテンツを多数収録
理科において特に使用頻度が高い動画やアニメーション教材も多数収録。動画はNHKのビデオ教材を教員ニーズに合わせて編集・収録。教科書掲載の図版が動くアニメーションは生徒の理解を助ける。
教科書掲載の静止画像は、どこまで拡大しても鮮明に見ることができ、観察の喜びや楽しさを教科書から体験できる。
直感的にすぐに使えるよう、ツール類は書き込みや拡大など、使用頻度の高いものを厳選。紙面に直接書き込めるツールも多数収録。ツールボックスは使いやすいよう提示画面の下段に配置した。
詳細=http://www.dainippon-tosho.co.jp/digital_textbook/
【2012年8月6日】
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