働き方改革において教員の採点業務の効率化が注目されている。
採点業務を効率化する「デジらく採点2」を提供しているスキャネットは、2019年12月、全国300校の高等学校教員を対象にアンケートを実施。140名から回答を得た。
それによると、「残業の対象となる業務」のトップが「試験問題の作成」「試験問題の採点」であった。また、平日や休日ともに、自宅で業務を行っている教員は62・6%を占めており、「試験問題の作成(29・1%)」や「試験問題の採点(19・6%)」が上位を占めていることがわかった。
しかし、採点時間を大幅に削減できる採点ツールの利用率は低く、現状では、81・8%が使用していない。
「デジらく採点2」は、記述式試験の解答用紙をスキャナで読み取り、PCの画面上で採点ができる「デジタル採点システム」だ。小テスト、定期試験から入学試験まで、全てのテストに対応。
解答用紙のレイアウトは自由。ワードやエクセルなどで解答欄を作成し、紙に印刷。正解を印刷した模範解答を1枚作成する。テスト後、回収した解答用紙をスキャナで読み込み、PC上で採点。採点の際は「〇×△方式」、記述式で部分点が必要な設問に使う「加点・減点方式」ができ、手書き文字も自動で正誤判定できる。答案の文字が薄かった場合は、自動で濃い文字に変換する機能も備えている。
同じ設問の解答を集約できるため、採点基準のばらつきを防ぐことができる。マルの数を数えて合計する作業や、点を見ながらPC入力する作業も不要で、教員の採点業務負担を軽減できる。
設問または解答様式ごとに複数名で手分けして採点できるので、大規模な試験の際の採点処理を効率化できる。複数の採点結果を比較・照合することもできる。
採点後は結果を出力。生徒に紙で返却できる。Google Classroom上で一括返却することも可能だ。これにより印刷代や用紙代のコストダウンと、返却にかかる労力の削減が期待できる。「得点度数分布表」「問題別正答率・識別指数表」「問題別選択肢別解答率表」「未受験者一覧」の帳票も教員のGoogle Classroomに直接アップロードして一元管理ができ、生徒からの質問に対応したり個別フォローなどのコミュニケーションにも活用したりできる。
導入校も増えており、デジらく採点2を筆頭に、学校を含めて現在約2万か所で同社の採点システムが導入されている。
採点業務の効率化に向けて「デジらく採点2」を導入した県立高等学校の教員は「通常採点に必要としていた1クラス40人の採点業務時間が、半分程度に短縮された。採点ミスも格段に少なくなり、ストレスが軽減した」と報告。3クラスの理科を担当していた教員は「今まで約4・5時間かかっていた採点業務が2・5時間になった」「設問ごとの正答率や識別指数を出せるので学習指導の改善に役立つ」と話している。
ソフトウェアは基本無料。昨年新たにリリースした「デジらく採点2普通紙対応版」は、年間利用料校内フリーライセンス。
2月より、全国主要都市で、デジらく採点2とGoogle Classroomの活用による業務改善セミナーを開催。
現在、1年間の無料体験キャンペーン中。▼問合せ=スキャネット TEL 03・4582・3933
教育家庭新聞 教育マルチメディア号 2020年2月3日号掲載