岡崎市では、21世紀にふさわしい豊かな学びを実現するために、「ICTを活用した授業形態の改革」「地域素材を生かしたソフトの充実」「適切な指導ができる人材の育成」の3つを中心に、教育の情報化を推進している。これまでに、市内全普通教室に整備した大型ディスプレイ、PC、教材提示装置に加えて、本年度、3つの中学校を先導的実験校として、タブレット型情報端末機器(タブレットPC)を導入した。そして、英語科、理科、社会科で利用できるデジタル教材の開発や、活用方法の研究を先進的に進めている。
さらに、これまで築き上げてきた組織力を生かして教員のICT活用能力をより一層高め、指導力の向上を図っている。
教育の情報化の重要な視点は、ICTの活用をきっかけとして授業改革を図ることである。ICTを用いて何を効率化し、何が効果的にできるのか。常に新たな手法を模索し、授業の幅を広げようとする営みが教師の力量を高め、授業の質を向上させる。その結果は、子どもの学びの成果となって表れるだろう。
一斉学習の形態に縛られず、子ども同士が学び合う協働的な学習を広げる上で、ICTは効果的に機能する力がある。教育の情報化を推進し、子どもの豊かな学びを深め、我が国の将来の発展の原動力となる、確かな「人づくり」のための教育を推進していきたい。
【2014年1月1日】
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