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教育ICT

指導導者用WindowsPCで児童生徒用Chromebookを管理 新たな研修スタイルを構築 <倉敷市教育委員会倉敷情報学習センター 館長・尾島正敏氏>

2021年5月3日
第77回教育委員会対象セミナー・岡山

教育家庭新聞社は3月29日、岡山県で第77回教育委員会対象セミナー「GIGAスクール構想 ICT機器の整備・活用」を開催。講演内容の一部を紹介する。


倉敷市教育委員会倉敷情報学習センター 館長・尾島正敏氏

倉敷市教育委員会倉敷情報学習センター 館長・尾島正敏氏

倉敷情報学習センターの尾島館長は倉敷市のGIGAスクール構想に向けた配備と活用について報告した。
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■約600台の端末年度変わりで移動

緊急事態宣言が解除され、全国から研修依頼が届いている。GIGA配備の端末を地域や学校全体で活用するための模索が全国で始まっていると感じているところだ。

倉敷市ではChromebookを全小中学校に約4万台配備した。活用目標も立てた。今年度は各クラス1~2回以上の活用としている。

指導導者用PCはWindowsで、これを使って児童生徒用のChromebookを管理する。児童生徒用と教員用端末でOSが異なることで、ネットワークの切り分けが簡単にできるというメリットもある。例えば、教員用PCではYouTubeは提示できるが、児童生徒用では提示できない、などの設定が簡単だ。

学校インターネットについては2021年1月に1G接続で検証したところ1端末につき300~400Mbpsの速さがあることから、10G対応のLANケーブルに張り替えた。

端末は学年管理とし、持ち上がりはしない運用。年度変わりで端末の増減があり学校間で600台程度の移動があった。活用を支援するためのツールは、GoogleWorkSpace、タブレットドリル、ロイロノート・スクール、カラオケEnglish(小学校5・6年)。

ベテランがICTを教材化する力はすごいと感じている。

現在倉敷市では、校内LANを利用した映像配信システムの活用を検証している。

■校内・個人教員研修に資料を充実

新たな研修スタイルとして、指導主事エキスパート研修を行った。

地域で推進協議会を作ること、各校のICT担当は複数で行うことも重要だ。

岡山県では教職員のICT活用指導力の向上のため、教職員に必要なICT活用指導力に関する31のチェック項目を整理。

各項目を一つのユニットとして学べる研修資料「教育の情報化ユニット研修〈GIGA 端末導入期編〉」を作成した。「教育クラウドの活用」では、Chromebookの操作、Jamboadの活用、Spreadsheetを使った教材作成の方法、遠隔での健康観察等、動画とPDF資料で構成され、動画の再生時間は約10~20分(pref.okayama.jp/page/683507)。

■「朝ノート」で入力スキルが高まる

会場に参加していた倉敷市立小学校の教員は「キーボードスキルを2年生で育むため、毎日の健康観察を必ず端末で入力した。Chromebookのキーボードは小文字表記のため、小文字表記のローマ字 表を配布。お互いがコメントを送り合うことができる『朝ノート』に毎朝書き込むことで、数か月で1分間60~80文字程度入力できるようになった」と報告。

最初はタイピングソフトを使って練習したが、子供は1週間で飽きた。流行りの歌詞を入力するスピードを競ったが、これも1週間程度で終わった。「朝ノート」のお互いにコミュニケーションできる、という点が最も大きなモチベーションになったという。さらに子供の端末を教員用端末で管理できるため、離れていても子供が何をしているのかがある程度わかる。子供の様子を職員室や出張先から把握できるようになった。【講師】倉敷市教育委員会倉敷情報学習センター館長・尾島正敏氏

【第77回教育委員会対象セミナー・岡山:2021年3月29日】

教育家庭新聞 教育マルチメディア号 2021年5月3日号掲載

  1. 倉敷市教育委員会倉敷情報学習センター 館長・尾島正敏氏
  2. 備前市立香登小学校教諭・津下哲也氏
  3. 新見市立新見第一中学校主幹教諭・藤井幸治氏
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