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教育ICT

デジタルノートに情報収集 最終まとめはテキストで<札幌市立中央小学校(北海道)>

2020年3月4日
GIGAスクール構想~1人1台PC活用に備える

キーボードが使いやすい

タブレットPCのデジタルメモを見ながらMousePro-P116B-EDUを使い、Wordでレポートをまとめた

タブレットPCのデジタルメモを見ながらMousePro-P116B-EDUを使い、Wordでレポートをまとめた

新校舎が完成し、1月20日から新しい環境で学習している札幌市立中央小学校(林貞年校長)。1階PC室のタブレットPC40台は、新校舎になり、稼働率が高まったという。移動式の無線APとともに充電保管庫ごとエレベータで移動できるようになったからだ。旧校舎はエレベータがなく、PC室は北側で冬は特に寒い。暖房をつける手間もあり使用頻度はそれほど高くなかったそうだ。新校舎の廊下は広々としており、各教室にドアはなく、レール式間仕切りで大きく開くため、スムーズに移動できそうだ。

一方で、稼働率が高まると、全校児童660名につき40台のPC整備では16・5人に1台程度で、使いたいときに使えないという状況も生じている。

そこで、同校でICTを担当している中里彰吾教諭は、児童が使いたいときにすぐに使えるように、文教OS搭載のタブレットPC「MousePro-P116B-EDU」10台を教室に常設して活用を検証。札幌市教育委員会ICT推進課に転用許可を得、校内の無線APに接続できるようにした。

隙間時間にタイピング練習

片手でも操作しやすい

片手でも操作しやすい

4年生は5月から「キーボー島アドベンチャー」を活用しており、中里教諭が担当する4年1組の児童も休み時間などに熱心にキーボード練習に取り組んでいる。教室に常設してからは、その頻度が高まった。

児童は「画面が大きくて文字や写真がはっきり見える」「キーボードが打ちやすい」「電源ボタンがわかりやすい」「電源ボタンが指紋認証になっているので試してみたい」「カメラの角度を自由に変えられるので、写真を撮影しやすそう」と、日頃からタブレットPCを活用している児童らしい感想を話してくれた。

4年1組の児童は今、国語の学習の一貫で、タブレットPCを使ってノートや事典などの資料を撮影したデジタルノートを作成してレポートの資料として活用している。従来は両手で持って焦点を合わせて撮影しなければならなかったが、「MousePro-P116B-EDU」は、机上の資料も、カメラの角度を調整して指1本で撮影できる。

調べたことはカメラ撮影

紙資料を見ながらレポートをまとめる児童も

紙資料を見ながらレポートをまとめる児童も

この日、国語「わたしの研究レポート」では、自分の設定した問いに対する答えを説明するための情報収集を図書室で行った。

児童はテニスや水素自動車、アイヌ文化、教科書など、様々な課題を設定。各自が事典等で、該当する記述や図、写真を、タブレットPCのカメラを使って情報収集。PC上に直接文字を記入している児童もいる。自分で調べたものをスクラップブックのようにまとめた「デジタルノート」を確認しながら、最終的に、文字によるレポートにまとめていく活動だ。

様々な情報を横断的に活用するためには、複数の資料をメモしていかなければならない。そのメモをタブレットPCのカメラ機能も活用することで、書き写す時間や労力が短くなり、より多くの資料の活用や参照につながる。

レポートは、ワープロもしくは紙でまとめる。中里教諭は「キーボー島検定12級以上は、新しいタブレットPCを使ってOffice365のWordでレポートをまとめて良い」と指示。12級程度であれば、ノートに書く速さと同等以上にワープロ機能が活用できると考えた。

12級以上の児童は、学校配備のタブレットPC上でデジタルメモを見ながら「MousePro-P116B-EDU」でレポートをまとめている。特にタイピングがスムーズな児童は、8級まで進んでいると答えた。

落としても無傷で安心

持ち運びしやすいハンドル付き

持ち運びしやすいハンドル付き

中里教諭は「MousePro-P116B-EDU」の使用感について、「しっかりした大きさの割に軽く、薄く感じました。ハンドルが付属しているので持ち運びしやすく、動きながらの作業もやりやすいですね。タイピング能力は今後一層重要になりますが、キーボードのピッチも良く打ちやすい点や、早速落とした児童がいましたが無傷で、頑丈な点などが学校で気軽に使いやすいと感じました」と話す。

「学校配備のタブレットPCは2016年に導入したもので、液晶画面に保護シートも貼ってあります。それと比較すると、画面も明るく大きく、見やすさが格段に異なります。入力と出力どちらにも使うことができるUSB TypeCがあり、授業用PCとしても活用しやすそうです」

同校では3月までに、4~6年生が総合的な学習の時間において、プログラミング学習でタブレットPCを活用する予定だ。micro:bitやScratch、Minecraft Education Editionの活用を予定している。

中里教諭は「タブレットPCは資料であり、ノートであり、文房具として児童の活動の多くを広げることができるツール。やり直しが何度もできるメリットも大きいと感じています。今後も様々な教科で効果的な活用を考えていければ」と話した。

事例で活用した「MousePro-P116B-EDU」スペック表

MousePro-P116B-EDU
OS Windows 10 Pro Education 64ビット
CPU インテル Celeron N4100 プロセッサー (4コア / 1.10GHz)
グラフィックス インテル UHD グラフィックス 600
メモリ 4GB
ストレージ SSD 64GB
液晶パネル 11.6型ワイドグレア(1,366×768 / LEDバックライト / 10点マルチタッチ対応 / 硬度7H / 静電容量方式)
無線 IEEE802.11 ac/a/b/g/n + Bluetooth 4.2モジュール内蔵
指紋センサー 1 (Windows Hello対応 / 電源ボタン兼用)
インターフェース USB3.0×2 (Type-A/ 左側面×1Type-C/ 左側面×1) USB Type-C は給電と共用
ヘッドホン / マイク コンボジャック ( 4極ミニジャック / CTIA準拠 ) 左側面×1
※スタイラスペン標準付属
カメラ 200万画素 (180度回転対応 / イン・アウトカメラ兼用)
サイズ 298.5×207.3×20.0 (折り畳み時/ 突起部含まず)
重量 1.38kg
バッテリー 10.6時間 (充電時間:3.0時間)

 

URL =https://www.mouse-jp.co.jp/business/mpro-p/p116/

教育家庭新聞 教育マルチメディア号 2020年3月2日号掲載


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