教育委員会対象セミナー・福岡 ICT機器の整備計画/校務の情報化

タブレットPC360台 課題は持ち帰り 熊本県高森町教育委員会・堺昭博審議員

熊本県高森町教育委員会・堺昭博審議員
熊本県高森町
教育委員会
堺昭博審議員

教育の本流で地域を創成する

2つのキーワードで町全体で取り組む

高森町(小学校2校、中学校2校)では平成25年度より熊本県教育委員会の「未来の学校創造プロジェクト」の研究指定や、産官学による実証校としてICT活用の研究に取り組んでおり、2つのキーワード「教育の本流をいく」「ローカルオプティマム(地域にとって最適な状態)」を掲げ、町全体で人・モノ・お金のマネジメントや、国や県の動向を見据えて風を読みつつ取り組みを継続している。

学校のICT環境の充実を図っており、電子黒板と実物投影機は、町内の小中学校の全ての普通教室と特別教室に導入。併せて指導者用デジタル教科書も導入した。

タブレットPCは、平成25年度からの産官学による実証において120台。今年度はさらに240台を整備している。その他、校務や教務の支援システム、図書館管理システム、学校CMSを導入している。

エビデンスは学力向上

ICT環境の整備や活用のエビデンスとして提示できるよう「学力向上」において調査比較を実施。熊本県学力調査において、平成23年度から3か年の結果を比較してみると、ICT活用の研究を始めた平成25年度は、国語の書く、読む力で大きな伸びが見られた。

全国学力学習状況調査の結果についても、全ての科目で伸びている。特に算数の図形などは全国平均を大きく上回る結果が得られた。

従来の学力のみならず、創造性や表現力などを審査する熊本県のICTコンテストの結果においても、各部門の最優秀賞などを高森町の小中学校が受賞している。

高森町では「児童生徒の思考力・表現力の育成を図る学習指導の工夫・改善」を研究主題に掲げている。その足元には「個人思考と課題把握」「協働的な学び」「小中・地域連携の強化」という3つの観点を定めた。タブレットを導入したから授業が変わるというわけではない。教師が主体的に学びを工夫する、授業改善を行う。その結果として、学力が向上すると考えている。

町長や議会の理解を得る

各校では、一斉授業に留まらない授業活用が展開されている。中学校・理科では様々な楽器の音をタブレットPCで録音し、オシロスコープで波形にする授業が行われた。

小学校・外国語ではALTとの遠隔授業を取り入れ、ネイティヴの発音に触れる機会を増やしている。

情報モラル教育についても、児童生徒向けのワークショップや、保護者向けの研修会を実施している。

子供が議会でプレゼンしたり、教員の全体研修に町長も顔を出されるなど、町長や町議会議員の方、行政職員に対しての発信や理解・共感を得ることにも取り組んでいる。

今の課題は、タブレットPCの持ち帰りだ。授業と家庭学習をどう連携していくか。家庭のネットワーク環境などが異なる中で、この部分を公教育としてどの様に担保していくのか、今後さらに検討していく必要がある(講師=熊本県高森町教育委員会・堺昭博審議員)

【第21回教育委員会対象セミナー・福岡:2015年1月29日】

【2015年3月2日】

 

最初へ最後へ

関連記事

↑pagetop