デジタルTVを120%活用―富士ソフト(株)

【EDIXブース番号 11-1:学校業務支援ゾーン】

音声も動画もPC不要で一元管理

リモコン1つで 教材にアクセス

  富士ソフト(株)はEDIXで、「みらいスクールステーション」を展開。約150平方メートルの広いスペースで校内LANシステムとタブレット端末を連携した模擬授業と特別講演を行う。

校内情報配信システム 「みらいスクールステーション」
みらいスクールステーション
校内LANを活用して各教室のデジタルTVからリモコンでコンテンツを操作できる

 

  「みらいスクールステーション」とは、学校のデジタルTVと校内LANを活用した校内情報配信システムだ。全国の学校に広く導入されたデジタルTVの活用度を上げ教育活動に寄与するために開発したもので、各種コンテンツをリモコン操作で各教室のTVに提示できるというもの。

  動画、静止画、音声情報など既存あるいは自作のデジタル教材・コンテンツはサーバ上に保存、各教室のデジタルTVにSTB(セットトップボックス)を設置することで操作が可能になる。

  従来の学校放送システムと異なり、音声、画像、静止画、デジタル教材を一元管理でき、CDやDVDなど再生機器は不要になる。また、同じコンテンツを同時に別教室で視聴、教室ごとのタイミングで一時停止等も自由にできる。ライブ配信もできるので、デジタルTVを使った校内放送なども展開しやすい。

  デジタルTV(STB)とタブレット端末との連携についても準備を進めている。教師用タブレット端末からテレビの提示画面を操作したり、生徒用タブレット端末に問題を配信・回収、テレビ画面に提示したり、書き込みをしたりできる。タブレット端末は、iPad、Windows、Androidに対応予定。

  防災対策にも役立つ。緊急時には自動で電源がオンになり、気象庁の緊急地震速報や消防庁のJ‐ALERTを受信、各教室に音声・映像情報が自動配信される。

タブレット端末と連携でデジタルTVに書き込みも

横浜市の中学校 約50%に導入

みらいスクールステーション
ブースは「みらいスクールステーション」の看板
が目印。模擬授業ではタブレット端末を活用する

  本システムは、横浜市教育委員会がデジタルTVを有効活用する方法を公募、校内にコンテンツ・映像を配信するシステムを同社が提案したことがきっかけで現在に至る。同社では今期より「みらいスクール事業部」として本格的に全国展開を予定している。

  既に横浜市、鎌倉市、中井町、平塚ろう学校、私立湘南白百合学園など神奈川県下の公・私立学校や兵庫県西宮市教育委員会、私立灘中学校・高等学校など計86校に導入されている。

  横浜市内では中学校で導入率約50%と高い。これについて担当者は「各教室からリモコンですぐに教材やコンテンツを活用、さらに自作教材も蓄積しやすい点が評価されたのでは」と話す。

自作教材作成や緊急情報発信等 活用法は様々

  各校種により活用法も様々だ。

  ろう学校では、緊急情報を視覚的に瞬時に提供できることを第一のメリットとして導入された。視覚的な情報により、冷静かつ確実に緊急対応ができるという。

  私立・灘校では、事故などによる交通機関の遅れに従って時間割を変更しており、その情報提供を迅速に行うため昨年度末に導入した。

  横浜市内の中学校では各教科・活動に合わせた様々な事例が蓄積されている。家庭科でクリームシチューの作り方のポイントを書画カメラを使ってコンテンツ化、それを提示しながら調理実習を行うことで成功率が上がったり、社会科では静止画や教材をタイミング良く提示することで理解を深めたり、生徒会放送を昼休みに配信したりなど、使い勝手のシンプルさから様々な活用に拡がりやすいようだ。

模擬授業は10回 予約受け付け中

  ブースは東口入口すぐ「みらいスクールステーション」のロゴが目印だ。タブレット端末と校内LANシステムを連携した模擬授業は1日10回を予定しており、各回10分程度。模擬授業は14席を用意しており、現在予約受け付け中だ(0120・964・529)。

  さらに特別講演として「みらいスクールステーション」を活用している導入校が活用事例を発表する。

【2013年5月6日】

***注目ブース・ソリューション紹介***

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