同校で特別支援学級を担当している井上賞子教諭は、iPadを活用した1年余りの事例を報告した。
「漢字を学んでもなかなか定着しない」「練習の際に直すことが嫌い」な児童がiPadを使うことで、自分で筆順を調べたり、何度も練習したりすることができるようになり、実際に漢字を使える場面が飛躍的に増えたと言う。また、書いたものを動画として記録できるアプリ「おえかキロク」を活用することで、克服すべき問題点も発見できた。
ドリル学習にもアプリを活用。アプリは少しのミスも容赦なく「誤り」であると判断する。通常の学習ですぐにあきらめていた児童が、正解するまで頑張るようになり、間違いがどこにあるのか自分で発見しようと努力するようになった。
「iPadを使えばすべての課題が解決できるわけではないが、他の方法よりも効果的であるシーンをいくつも発見することができた。自分でできる、こうすればできる、という自信の積み重ねが良い方向に拡がっていくことを期待して、今後も検証を続けていきたい」と述べた。
【2012年7月2日号】
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