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最新IT教育―実践、成果を報告―ICT|フィンランド教育 |
今回は、英語の音声の特徴や発音指導法についての基本を考えてみましょう。先生方が個人的に発音能力の向上に努めることは大切でしょうが、視聴覚教材を駆使しながら、生徒と一緒に磨いて行けばよろしいでしょう。「Teaching is learning」をモットーにしましょう。
先ず、じっくり「聞かせる」ことが大切
聴覚と発音とを司る神経は脳の中で直結しています。しっかり音声を聴くことによって、徐々に、聴覚能力が発音能力に転化して行き、正確な発音ができるようになるのです。 十分に聞く能力がつく前に発音させますと、不正確な発音癖がつく恐れがあります。
リズム・イントネーションの大切さ
幼児は生後数か月でことばの音調を身につけるといわれます。音調は個々の音が入る枠で、先ず、「音声の枠」を習得するのです。/l/とか/r/の区別よりも音調の方がコミュニケーションにとって大事である、という研究結果があります。
では、どのようにしたら正しい音調が身につけられるのでしょう。
その鍵は英語の歌とチャンツの活用にあります。長年小学校でチャンツを音声指導に活用している小川教諭のことばは的を射ていると言えましょう。
「リズムの指導にはチャンツが最適です。チャンツを利用すれば英語のリズムをしっかり練習できます。チャンツの指導は繰り返し聞かせ、聞こえたところから真似させます。体でリズムを取りながら聞かせるとさらに良いでしょう」(小川隆夫著『先生、英語やろうよ!』松香フォニックス研究所)。
身の回りにあふれ、無意識に使っている「カタカナ英語」を活用し、日本語的な発音と英語の発音との違いを認識させ、英語のリズムや発音の練習に生かしていきましょう。(参考文献:松香洋子著『みつけた!みぢかな英単語』(学研)、『リズムで身につく小学生の入門英語』CD付、小学館)
日・英語の音声の基本的な相違点
生徒に日・英語の音声上の違いについてを話す必要はありませんが、教師としては基本的な知識を持って置く必要はあるでしょう。それは指導上役立つでしょうし、また、ご自身の発音矯正にも役立つでしょう。(参考文献「指導者のための基本的自己発音訓練法」金森強編『小学校の英語教育』(教育出版)35―49頁)
【2009年07月04日号】