連載

みんなで使う学びの場“学校図書館”なるほど!Q&A(31)

Q.学校司書の主な仕事とは何ですか。授業や教員とどのように関わるのでしょうか。

回答者:藤田利江(大和市教育委員会学校図書館スーパーバイザー)

A.学習活動を支える「資料のプロ」

学校司書の仕事には、管理に関わる活動、技術的・奉仕的な活動、教育活動の支援的な活動があります。図書の購入の検討、廃棄する本の選書、蔵書点検などを行います。図書以外の情報の収集・整理、新着図書や参考図書、推薦する図書の紹介も行います。

一番の仕事は貸出業務やレファレンスでしょう。学習に必要な資料をヨえることが重要な仕事です。また、いつも図書館の整理整頓をきちんとし、美しい環境を保ちます。季節やテーマに応じた展示や掲示を適度な期間で変え、児童生徒が興味をもつよう、司書教諭や図書館担当教諭と共に工夫します。

授業では教員が学習の指導をします。授業に学校司書が関わる場合は、事前に綿密な打ち合わせを行い、その目的や内容を把握してもらった上で何を支援してもらうのかを明確にさせましょう。打ち合わせなどがない授業では、支援はできないはずです。「読み聞かせ」も授業で行う場合は、読書指導の一部なので、授業者との共通理解をしっかりしましょう。

司書教諭や図書館担当教諭との連絡を密にし、司書教諭を介して授業者がアドバイスをするのがベストです。司書経験を積むと授業の内容がよくわかると思いますが、授業者によって指導のしかたは違います。そのことを踏まえて、授業は専門家である教員が、学校司書は「資料のプロ」として学習活動を支えるようにします。

【2015年4月20日号】

 

<< 前回へ戻る 次へ >>

<<学校図書館一覧へ戻る