教育委員会対象セミナー・京都 ICT機器の整備計画/校務の情報化

私立公立高等学校IT活用セミナーを7月25日東京で、第32回教育委員会対象セミナーを7月28日に京都を開催した。教育におけるICT機器の整備と活用促進に向けて、整備計画や好事例となる発表がされた。次回は10月28日に第34回教育委員会対象セミナーを新梅田研修センターで開催する。
今年度のセミナー日程は教育家庭新聞Web(www.kknews.co.jp)へ

児童の情報活用能力を梅小路モデルで体系化 京都市立梅小路小学校・吉井優太郎教諭

情報教育の視点で教材研究

京都市立梅小路小学校 吉井優太郎教諭
京都市立梅小路小学校
吉井優太郎教諭

京都市立梅小路小学校の情報教育主任である吉井優太郎教諭は、同校における25台のタブレット端末の活用方針と活用内容について報告した。

1人1台活用できるタブレット数を確保

同校は今年度、パナソニック教育財団の助成を受け「タブレット端末等のICT機器を基盤とした探究的な学びを促進させるモデルの開発〜実社会・実生活につながるキャリア教育の充実〜」の実践を行っている。

各教室には実物投影機と虫眼鏡型デザインの文教用デジタルビデオカメラを常設。
高学年の教室には電子黒板機能を追加した大型TVを常設。コンピュータ室のPC40台のうち20台は無線LAN接続が可能なノート型PCで、コンピュータ教室外でも使用できる。

普通教室で活用できるタブレット端末は現在25台で、1人1台で活用できる台数を確保。必要なときに使える環境に近づいた。

教材研究で教員の情報活用能力育む

情報教育の目標の3つの観点による情報活用能力を育成するため、教員も「情報活用能力」の習得を目指している。教員は、授業で教材研究(調べる)、授業設計(まとめる)、授業(伝える)を経て自己評価。

情報教育の視点を教員自身が持つことで、子どもたちに「情報活用能力」をよりよく育むことを目指す。

児童の学習場面では、「梅小路スタンダード」で、調べる、まとめる、伝える、各場面における児童のICT活用を、学年ごとに習得すべき情報活用能力として系統的に位置づけ、全教員が意図的・計画的に取り組んでいる。

全教員で意図的な取組

ピラミッドチャートを使った思考の可視化・整理や個別学習、情報モラル教育、発表の一つのツールとして活用するなどに取り組んでいる。

アナログとデジタルのどちらを使用するかは、児童に合わせて教員が選ぶなど、授業目標の達成に効果的な活用になっているか意識するようにしている。

吉井教諭は、「教員の選択肢にツールとしてICTがあること、単元を見通して活用を考えることができることが必要。教員も探究をすすめていくよう、情報教育主任としての役割を果たして行きたい」と話した。

【講師】京都市立梅小路小学校・吉井優太郎教諭

 

【第32回教育委員会対象セミナー・京都:2016年7月28日

【2016年9月5日】

1、京都教育大学・谷口和成准教授2、郡山市教育委員会・渡辺哲雄指導主事
3、姫路市教育委員会・柳井克文係長4、立命館守山中学・高等学校 犬飼龍馬教諭
5、京都市立梅小路小学校・吉井優太郎教諭 /6、奈良女子大学附属中等教育学校・二田貴広教諭

 

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