2023年度4月に行われる全国学力・学習状況調査では中学校｢英語・話すこと｣においてMEXCBTでCBT調査を行う。MEXCBTにアクセスするために各学校設置者は、学習eポータルに利用申込をし、児童生徒のアカウントを登録する必要がある。そこで文部科学省は9月15日、MEXCBT・学習eポータルの概要と全国学力・学習状況調査でのCBT利用予定について説明会を実施。次いでICT CONNECT21は、次回学力調査実施時点で利用できる学習eポータル7社(予定含む)の説明会を開催した。なおいずれの製品も、MEXCBT連携機能については無償提供される。学習eポータルの説明はアーカイブ配信(https://ictconnect21.jp/document/eportal/)でも視聴できる。
MEXCBTによる全国学力・学習状況調査のCBT利用について文部科学省・教育DX推進室の桐生氏と学力調査室の村田専門官が説明した。
次年度の全国学力・学習状況調査・中学校英語｢話すこと｣の調査はオンラインでCBTを行うため、11月18日までに、MEXCBTの利用申込が必要だ。アカウント発行が間に合わず、調査が実施できないことがないようなスケジュールをお願いしたい。
また、利用申込みの際には、どの学習eポータルを利用するのかを選択する必要がある。学習eポータルではMEXCBT上のコンテンツの他、各種デジタル教材についてシングルサインオンでログインできる。
なお実証用学習eポータルによるMEXCBT活用も可能。ただし実証用のためMEXCBT機能のみが活用でき、他教材とのシングルサインオン機能はない。
また、学習eポータルを変更した場合も調査結果はダウンロードできる。それ以外のデータ連携・引継ぎのルールは今後策定予定で、異なるポータル間でもデータを引き継げるようにしたいと考えている。アカウントの年次更新作業負担軽減のため、校務支援システムとの名簿連携についても急ぎ検討する。学習eポータルの導入は教育委員会単位ごとの申込みが望ましい。
9月時点で全国の約1万1000小中学校がMEXCBTに登録しており、埼玉県は88%、岡山県81%、鹿児島県及び栃木県で65%の国公私立学校が申込み済だ。
MEXCBTは全国学力・学習状況調査のほか、普段の授業や家庭学習での活用、地方自治体が実施する学力調査も活用できること、手軽に先端的なシステムを低コストで利用できる点もメリットである。
なお2021年度より文部科学省教育DX推進室主催で学力調査等のCBT化に興味を持つ地方自治体を対象とした研究会を月1回のペースで行っている。現在約530自治体が参加しており、現在も参加メンバーを募集中だ。
希望する自治体向けに対面やオンラインによる研修会も実施している。
現在、MEXCBTの基本的な操作がわかる動画｢入門問題(児童生徒向け通常版/先生向け)を公開。児童生徒向け問題は全9問で短時間で実施できるようにした。また、発達段階に応じて2種類の問題(ひらがな版・通常版)を用意し、使用頻度の多い操作を採用した。｢先生向け｣には、指導に活かせる解説を掲載している。
さらに問題配信方法等を解説した｢説明動画｣も作成中だ。
公開は以下=https://support2.mexcbt.mext.go.jp
2023年度は最大100万人の児童生徒を対象に、当日実施校(250~500校程度)を除き約5週間で中学校英語話すこと及び中学校児童生徒質問紙調査を分散して行う(別表参照)。分散実施により、一斉アクセスに伴うネットワーク負荷の問題を軽減したい考えだ。各校でも全学級一斉実施にならない方法を検討してほしいとした。
教育家庭新聞 教育マルチメディア号 2022年10月3日号掲載
