教員・児童 タブレット端末の活用 実証実験が本格スタート―大阪市教育委員会

 大阪市では、児童生徒が互いに教え合い学び合う協働的な学びの実現、思考力・判断力・表現力につながる言語活動の充実、個に応じた指導の充実を図ることを目的に、小学校4校、中学校2校のモデル校と小中一貫校に、昨年度に先進的なICT環境を整備し、今年度から実証研究を始めた。

  モデル校の小学校には3年以上の各学年にタブレット端末40台と教員分4台、中学校には全学年80台と教員分6台、小中一貫校には3年以上の児童生徒数と学級数を配備。OSは、学校別にWindows8とiOSとした。この他、電子黒板機能付きプロジェクターや無線LAN、充電保管庫、書画カメラ、授業支援システムやデジタル教科書等のコンテンツなどを整備した。

  人的支援としては、全体助言者としてアドバイザー1名を配置するとともに、各校にコーディネータやICT支援員、授業づくり指導員を派遣・配置している。

  教育センターにもモデル校と同様のICT環境を整備し、研修しやすいようにした。各機器の操作を始め、フューチャースクールの実践に学ぶ研修、指導主事による効果的な活用事例紹介、協働的な授業づくりなど、のべ36回の研修を実施済で、モデル校の教員は積極的に参加している。

  また、モデル校の教員と指導主事で10名ずつを2団構成し、アメリカとシンガポールへの視察も実施。世界最先端のICT環境や授業の様子、事業推進の取組を実際に見聞し多くの情報を得た。

  学校教育へのICT活用については、学校長のリーダーシップが重要だ。そこでモデル校の学校長が定期的に集まり、めざす授業づくりや効果検証、研修の内容、各校の進捗状況の報告など共通理解を図るようにしている。コーディネータやICT支援員、授業づくり指導員など、各連絡協議会も実施。

  また、学期ごとに授業を公開し、モデル校以外の教員にも取り組みを発信している。来年2月15日には「教育センターフォーラム」を開催。授業実践や進捗状況などが報告される予定だ。

[第13回教育委員会対象セミナー大阪]

【2013年11月4日】

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