夏の食事「具だくさんチャーハン、わかめスープ、蒸しなす」など |
梅雨入りはしたものの、今年は雨不足とか。人参・玉ねぎ・じゃがいもの入荷が少なく、品切れ・価格高騰が始まっているようで、食欲が落ちる頃でもあり献立作成では頭が痛い季節です。ともあれ今月は食育月間なので、各学校・地域で様々な取組がなされることでしょう。
ここでちょっと、夏休み前のおたより事情と夏の食生活啓発法についてお話しましょう。
夏休み前になると、各学校では「夏休みの生活」というようなプリントや冊子が生活指導部などを中心に作成され、児童生徒・家庭へ配布されますね。この中には、食生活に関した内容がきちんと含まれている場合とそうでない場合があります。「食生活・食育」は大事なので、作成時に入れてほしい内容をきちんと提案できればいいですね。
食習慣に関心もたせるおたより (web「おkayu」にて掲載) |
また、「夏休みの健康」ということで、養護教諭と協力して発行するのも良いでしょう。共通する内容が多くあるので、同じ学校から同じような内容のおたよりが2つ配られるより、一つのおたよりを作成して配布するほうが合理的です。
でも、それができない時は食の専門家として「夏休みの食生活」について発行してみてはいかがでしょうか。家庭への啓発としても、有効です。(資料『おやつの食べ方』)
◎夏休みのおたより内容のポイント
1.栄養バランスへの関心もたせる
特に牛乳など、乳製品や野菜をしっかり摂ることを呼びかけましょう。食欲のなくなる夏は、とかくのど越しの良いものばかりを食べてしまいがち。これが続くと腸も疲れ気味になります。よくかんで食べる食事の大切さを伝えましょう。毎日三食時間を決めて食べることも守って欲しいものです。
2.夏の献立ヒント集
学校給食の献立から、夏向きメニューを紹介してみてはいかがでしょうか。学童クラブなど、お弁当持参の機会もあるので夏のお弁当特集も喜ばれます。一週間分の参考献立を載せるのもいいですね。
<具体例>*栄養・味・彩り・調理形態のバランス*食欲の出る料理*スパイスの効用*おかず(魚・肉・卵・大豆製品)のくり回し*衛生に注意*副菜のヒントなど
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【7月】
▽七夕(そうめん、短冊トースト、天の川スープ、七夕ポンチ)土用(うなぎ・あなごのかばやき、うなちらし、しじみ汁)▽海の日(魚料理、シーフードスパゲティ、マリンゼリー)▽季節の料理(とうがんのだし煮、ゴーヤサラダ、なすの田楽、糸寒天の華風和え、天ぷら、スタミナ焼き肉、サラダ風鮭ちらし、冷やしうどん、冷やし中華、キムチチャーハン、夏野菜のカレーライス)
大留光子=昭和53年より東京都内4区を経て平成21年度に栄養教諭として江戸川区に勤務。25年3月退職。現在は、学校給食研究改善協会調理講師の他、学校給食Web「おkayu(www.okayu.biz/)」のディレクターを務める。
【2017年6月19日号】
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