総合的な学習の時間が導入されたことを一つのきっかけとして、いわゆる「調べ学習」を取り入れた学習活動の重要性が注目を浴び、各校で盛んに行われるようになりました。
その際、学習を進める上で必要となる資料を提供し、そこにいる人(学校司書、司書教諭)が適切なアドバイスを与えるといった、学習活動に直接貢献する機能を持つことが、学校図書館の新たな役割として求められています。
こういった側面を持った学校図書館の活動が、今までの「読書センター」としての役割と区別して、学校図書館の「学習・情報センター」的な機能と呼ばれるようになりました。
さらにその後、児童・生徒の読解力向上に向けた重要な手立ての一つとして学校図書館の活用が取り上げられたこともあって、現在では学校図書館が備えるべき必要不可欠な要素として、広く認知されるようになって来ています。
学習・情報センター的な機能を高めるための大きな改革を一度に行うことは無理でしょうが、「学習に利用しやすい学校図書館」を意識して、例えば配架の工夫といった手のつけられるところから、積極的に対応させるよう心がけていくことが、今後ますます大切になっていくのではないかと考えます。
【2012年11月19日号】