見出しを付ける際には、いくつかの決まりや約束ごとがあります。決まりといっても、絶対にやってはいけないという厳しいものではなく、そうしたほうがよい新聞になるというものですが、知っておくとよいでしょう。
まず、1段の小さな見出しでも、3段分以上ある大きな見出しでも、一つの見出しはほぼ同じ文字数でつくり、それは8文字から10文字程度となります(時には10文字以上になることもあります)。実際に新聞で確認してみてください。
この文字数では知らせたいことが充分に伝わらない、文字数を多くしたいという時は、2本の見出し(主見出しと肩見出し)にすればよいでしょう。
2本の見出しにした場合、2つの内容がかぶらないようにするために、この2本の見出しをつなげて一つの文にしてみるとよいです。そうすると内容が重なっているかどうかがよく分かります。
2つ目の決まりとして、見出しには句点「。」を付けることはしません、文の途中に読点「、」を入れても構いませんが、これも普通は付けません。
「、」を付ける代わりに、間を少し空けることが多いです。見出しの最後に「。」を何気なく付けてしまうことがあるので気をつけてください。
3つ目の決まりとして、見出しの中の難しい漢字に振り仮名を付けることもしません。その理由は見出しに使われる漢字は本文に必ず出てくるからで、読みづらい漢字には本文の中でふりがな(ルビ)を振るからです。
また、見出しをすっきりさせ、目立つ見出しにしたいということも、振り仮名をつけない、もう一つの理由ではないでしょうか。ただし、小中学生がつくる新聞では、見出しにふりがな(ルビ)を振ってもかまいません。
最後の決まりは、2段分以上の見出しについては、広告を除く本文の最下段には置かないことで、これは「尻もち」といってタブーになっています。
学校でつくる7段組みの新聞の場合、特に2段分の見出しを最下段(6・7段目)に持ってくると下が重く感じられてしまい、バランスが取れなくなってしまいます。
魅力ある紙面にするための最後の仕上げが、この見出しづくりです。見出しのことばやデザイン、その位置をどこにするか。1ページあるいは見開き2ページ全体を考えて行います。
この仕事を新聞社で行うのは取材記者ではなく紙面編集の部署です(かつては整理部といっていました)。
【2017年3月20日号】
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