平成28年12月22日、文部科学省は「平成29年予算(案)主要事項」を発表した。29年4月からの「第5次学校図書館図書整備等5か年計画」の地方財政措置は5か年計約2350億円(単年度約470億円)で確定した。
5年間で学校図書館図書標準の達成を目指すとともに、計画的な図書の更新、学校図書館への新聞配備と学校司書の配置拡充を図る。なお平成24年度からの第4次5か年計画では、5年間で計約1825億円(単年度総額約365億円)。
平成29年度からの5か年計画の地方財政措置の内容は、@学校図書館の図書標準の達成と適切な図書の更新(5年間計約1100億円、単年度約220億円/5年間内訳=増加冊数分約325億円、更新冊数分約775億円)A児童生徒の発達段階に応じた学校図書館への新聞の複数紙配備(5年間約150億円、単年度約30億円/5年間内訳小学校1紙・中学校2紙約100億円、新規で高等学校等4紙約50億円)。B学校司書の配置拡充(新規、5年間約1100億円、単年度約220億円)。学校司書は5か年計画に新たに位置付けられる。小・中学校におおむね1・5校に1名程度配置することが可能な財政規模だ。
学校図書館議員連盟(衆議院議員・河村建夫会長)は「自治体の首長、自治体の議員に対しては、学校図書館整備施策にかかわる地方財政について、地方議会でも議論され、利活用させることを呼びかける」とする。首長、自治体議員の連絡網の整備など、拡充に取り組んでいく。(公社)全国学校図書館協議会、(公財)文字・活字文化推進機構、学校図書館整備推進会議、日本新聞協会等も、今後協力して予算化を推進していく。
文部科学省では平成28年11月29日に「学校図書館の整備充実について」、各都道府県教育委員会教育長、各指定都市教育委員会教育長、各都道府県知事、附属学校を置く各国立大学法人学長ほかに通知。同10月に「これからの学校図書館の整備充実について(報告)」を踏まえた「学校図書館ガイドライン」「学校司書のモデルカリキュラム」や教育委員会および学校における取組について周知を図るよう依頼している。
【2017年1月1日号】
関連記事