学校給食・食育特集
農林水産省では、日本が誇る無形文化財・和食の魅力を子供たちに伝えるために、学校給食における和食給食推進事業を行っている。その一環として、平成26年には和食継承に意欲的な和食料理人と大手食品メーカーを集め、「和食給食応援団」を結成。8月30日には、東京家政学院大学で、今年度第一弾となるキックオフイベントを開催した。
今年度のイベントのテーマは「年中行事」。和食は、食事を通して四季を感じることができ、家庭での会話のきっかけになることに加え、運動会や音楽会などの学校行事に合わせた和食給食の提供も期待できる。
第1部では、栄養士、和食料理人、推進企業の代表者による講演、第2部では、東京都を中心とした近隣の栄養教諭・学校栄養職員ら150名に向けて、調理の実演が行われた。
調理にあたったのは、和食料理店「鈴なり」の村田明彦氏をはじめとする6名の和食料理人。「卒業の祝いの席にふさわしい給食」「お正月に食べたい給食」をテーマに、調理時の工夫やポイントなどの説明を交えながら実演。和食献立を汁物・副菜・主菜別に1品ずつ披露した。
和食給食応援団では、東京オリンピック・パラリンピックを迎えるにあたり、訪日外国人に自分の言葉で和食文化を伝えられる児童の育成を目指している。
これまでに全国の小中学校を訪問し、栄養職員と連携した和食給食の献立開発や食育授業、和食給食の調理・提供などを行ってきた。
今年度は、全国100か所で学校・栄養士に向けた各種イベントの開催を予定している。
【2016年10月17日号】
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