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中学校の部活動は、多くの生徒にとって希望とやりがいや学校生活の充実感から、大きなウエイトを占めているといってよいでしょう。また、充実感をもって部活動に参加している生徒は、学校生活においても、メンタル面においても安定しているといってよいでしょう。したがって、部活動は生徒にとって中学校生活の重要な活動の一つといえます。
部活動をどう位置づけるか重要な点
部活動を、生徒にとって重要な教育活動の一つとして位置づけた場合、管理職である校長をはじめ教員は、その活動を指導、援助、支援するという立場からそれを軽視することは現実的に困難です。
更に、熱心な保護者はその活動に大いに期待するという傾向があります。そのため指導、支援、援助する部活動顧問には大きなプレッシャーとなって、教員自身のメンタルヘルスに大きな負担となる可能性があります。
教員が経験のない部活を任されたら
例えば、運動経験がないのに運動部を担当させられた、または吹奏楽部のように特別な知識や技能がなければ指導が難しい部活動を任された場合には、教育活動を進める上で、その教員にとって大きな負担となるでしょう。
家庭の事情により顧問は大きな負担
介護や子育てなど、家庭の事情を抱える教員が、部活動の顧問になると大きな負担がかかります。それを課した場合、生徒や保護者から当該教員の信頼が揺らぐ可能性もあります。
校長としてとるべき問題解決への対応策
学校教育において部活動は、教育課程に位置付けられていません。しかし部活動はその活動が生徒にとって、全人的な成長につながるといわれます。現実にその成果が求められているとすると、校長としては生徒の成長と教員のメンタルヘルスという両者を勘案するため、何らかの方策を打たなければなりません。
対策=複数顧問制を敷く
部活動は時間外や休日などの活動も含まれます。更に、経験のない部活動の顧問を任されるケースもあります。顧問同士がバランスよく活動を割り振るなどして、互いに学び合い、生徒と共に楽しく学び、活動出来るように配慮をしてください。顧問にもやりがいをもたせるようにすることができます。
対策=外部指導者の導入
特別な知識や技能、指導が要求される部活動には、そのような経験や知識、技能をもった地域の人材を外部指導者として導入する方法もあります。また外部からの人材の投入により、学校の活性化が図られることも期待できます。その際は外部指導者と顧問とのコミュニケーションは十分に図ることが必要です。
対策=部活動数の削減
生徒数と教員数とのバランスを図って、校長として適正な部活動の数を検討しましょう。
教員のメンタルヘルスを考えるあまり部活動を軽視することは、校長としてはできないことです。したがって、生徒の部活動と教員のメンタルヘルスを十分に配慮しながら、部活動が円滑に進められるようにバランス良い方策を考えていくことが、現時点では肝要となります。
【2016年10月17日号】
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