調理はコミュニケーション<第6回全調協食育フェスタ>

全調協食育フェスタに1万4506人来場

渋川さん
食育文化功労賞を受賞した渋川さんの講演は「調理」を科学的に解説
食育教室
初の試みとなった幼児と保護者向けの食育教室は専門学校の講師が指導

全国211校の調理師学校を会員とする(公社)全国調理師養成施設協会が開催する「第6回全調協食育フェスタ」が2月24日・25日に行われ、前回を上回る1万4506名が来場し、「食育」をおいしく学ぶ2日間が終了した。

食育文化功労賞は
水野真紀さん
渋川祥子さん

24日には全国の調理師学校で校長の推薦を受けた1万7000人の中から、149名が出場する「調理技術コンクール全国大会」が開催され、日本・西洋・中国料理の3分野の中から、群馬調理師専門学校の小林加歩さん(中国料理)が内閣総理大臣賞を受賞した。同校は西洋料理部門で渡邉聡美さんが厚生労働大臣賞を受賞するなど、活躍を見せた。

同フェスタの目玉企画として行われている「第3回食育文化功労賞」は、女優でありながら調理師免許を持つ水野真紀さんと、横浜国立大学名誉教授の渋川祥子さんが受賞。わかりやすい調理科学の解説で「世界一受けたい授業」(日本テレビ)などテレビでも活躍する渋川さんは食育・健康セミナーにも登壇し、「簡単においしく調理!」をテーマに講演した。

講演では「"調理"を一緒に楽しむことは、大切な食育活動。調理は栄養の管理や達成感、コミュニケーションの手段、食の文化を伝え・創る場など様々な良い点がある」と話し、調理の中でポイントとなる「加熱」について紹介した。

コンロ、ホットプレート、魚焼きグリル、電子レンジ、炊飯器など、温度調節が可能な様々な調理器があり、それらを活用して食材の温度を上手にコントロールし「どういう状態の物を作るかによって調理方法は変わる」と食材による事例を示しながら説明した。

その他、600食があっという間になくなった「日本列島お雑煮あれこれ」や、調理師学校教員が幼児と保護者に行った今年初の試み「公開レッスン"食育教室はじまるよ!"」など様々なイベントでにぎわっていた。
次回は、12月に東京で行われるエコプロダクツとの併催を予定。

 

【2016年3月21日号】

 

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