連載:親子で楽しむ日々の新聞活用 53回

新聞の「漢字」で遊ぼうー全国新聞教育研究協議会顧問・鈴木 伸男ー

指定された文字を使い「情報」を「遊び」に変える

「新聞で遊ぶ」というと、どんなことをイメージしますか。新聞紙でカブトを折ったり、刀をつくって遊ぶことを思い浮かべる人が多いと思います。新聞紙でさまざまなオモチャや道具をつくることも、もちろん広い意味で「新聞で遊ぶ」ことの中に入りますが、ここでは新聞に書かれた文や写真などの広い意味での「情報」を遊びにつかうことを指すことにします。

(1)各自が、数日前の同じ新聞から好きな1枚(表裏で4ページ分)を抜き取り、そのうちの1ページの紙面から、指定された「偏や旁(つくり)など」の漢字、「二画・三画」の漢字などを制限時間内でみつけ蛍光ペンで塗り、その数の多さを家族や友達と競います。漢字を「指定」する人は、じゃんけんで順番を決めて行います。異なる漢字で競うか同じ漢字であっても見つかった数だけカウントするか、制限時間などは最初に決めておくとよいです。

小学校で習う漢字は1006ありますがそのうち二画の漢字は、「二・七・八・九・十・入・人・力・刀・丁」の10字で2年の「刀」、3年の「丁」を除く他はすべて1年生で習います。中学校では939字習いますが2画の漢字は、「了・又」の2字のみです。私が調べたところでは、小学校で習う漢字のうち、にんべん‐45、さんずい‐41、ごんべん‐32、きへん‐30、いとへん‐28、うかんむり‐24、しんにゅう‐24という結果になりました。

また、1006の漢字は各学年に割り当ててありますが必ずしも易しい漢字を低学年で習うというものでもありません。「電・鳴・頭」などは画数が多く難しい漢字ですが小2で習います。生活等に密着していて使う回数が多いからです。「丁」は丁寧のてい(丁)、甲乙丙丁のてい(丁)で使用例が難しく生活にあまり関係がなさそうにみえますが、住所表示の丁目で使うので小3で習う漢字に入っていると思われます。

「吉」は易しくみえますが名字の吉田の「よし(吉)」、吉日、不吉くらいしか使用例がなく中2の新出漢字です。

(2)その他‐(1)自分の氏名を漢字・ひらがな・カタカナ・アルファベットなどを組み合わせても構わないので、紙面から探して作ってみましょう。意外と苦戦し、10分で完成したらすごいです(2)大きな文字(漢字・ひらがな・カタカナ等)が紙面のどこにあるかを予想してから全ページから探します。同様に小さい文字も探します。広告にも注目するとよいでしょう。

 

【2015年9月21日号】

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