前(51)回で、助数詞‥接尾語の一。数量を表す語につけて、数えられない物の数や形状などを示す〉と書きましたが、「数えられる物」の間違いですので訂正致します。
さて、この「数え方」と混同しやすいことばに「単位」があります。単位とは「長さや重さなどの数量を計算するときの基準としたもの」をいいます。
数え方(助数詞)は、そのものの形や大きさに注目し、数値の下に付け、「つ」や「個」に置き換えることも出来ますが、単位は数値だけにしてしまうと、意味が分からなくなります。日常生活の中では、数えられない名詞だけではなく数えられる名詞にも付けられます。
例えば、南高梅1キログラム1000円などという値札を見ますが、「キログラム」は重さの単位で「円」はお金の単位です。南高梅1粒10円とは表示しませんし、南高梅1キログラム500円硬貨2枚とも言いません。
基本中の基本の単位は、長さの「メートル(m)」、重さ「キログラム(キログラム)」、時間の「秒(s)」で、日常生活でよく使われる単位はこれらの他に「g」や体積の「ml」「立方センチメートル」などです。
ジャガイモやニンジンのように数えられるが大きさや重さが不揃いのものは重さで計る方が適しており、1つ○円、一山○円という表示がされます。先日、ゴボウ100g・90円と書いてあり、安いなと思って見ていたら小さく1本260円と書かれていました。スーパーや食料品関係のお店で調べてみて下さい。
外国ではどんな単位を使っているかも調べると、面白いです。日常生活では、メートルやキログラムを使わない国のほうが主流です。外国へいく機会があったなら缶ジュースなどの表記に注意してみて下さい。
これらの基本単位だけだと数値の大きい数を表す時に不便ですので、単位の頭に接頭語を付けます。キロ=1000倍、ヘクト=100倍、デカ=10倍、デシ=1/10、センチ=1/100、ミリ=1/1000。コンピュータの容量などに使う、メガ=610、ギガ=910、テラ=1210をよく目にします。小さい方では、ミリの1/1000のマイクロ(μ)、マイクロの1/1000のナノ(n)などがあります。
算数・数学を新聞活用に関係のない教科としてあげる人も多いのですが、新聞から数字や単位を取ってしまったら、ニュース記事は成り立ちませんので、関係がないわけではないことがわかります。新聞の社会面やスポーツ面で単位を見つけてみましょう。
【2015年8月17日号】
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