「第22回 東京国際ブックフェア(TIBF)」と「第19回 国際 電子出版EXPO(eBooks)」が7月1〜4日、東京・台場の東京ビッグサイトで開催された。主催は東京国際ブックフェア実行委員会・リード エグジビション ジャパン。国内外の出版社や関連企業470社が出展した。
一般公開日の3、4日には「学校見学ツアー」が実施され、小・中・高・高専の計28校が参加。学校単位で行われるこのツアーにはヤングアダルト出版会が協力。校外学習や職業体験のプログラムとして実施されている。
小学校がこのツアーに参加するのは今回が初めて。東京・中野区立向台小学校は、読書サークルの保護者7名と教員・学校図書館指導員4名、子供10名で参加した。
読書サークルの保護者たちは、普段学校での読み聞かせボランティア等を行っている。「本を作っている人や、本を作る過程を知る機会が欲しい」との思いが生まれていた中で、今回の学校見学ツアーを知った。
松井貴子副校長は「事前に見学するブースを検討し、児童書のコーナーや、本を通して海外に触れることができると期待し、様々な本に触れる良い機会と考え参加を決めた」と話す。
来場した同校は児童書共同ブースや講談社、海外出展社では大韓出版文化協会やマレーシアパビリオンを見学した。
マレーシアパビリオンでは同国の絵本や、マレーシアについてのクイズを楽しんだ。松井副校長は「マレーシアの方による流暢な日本語での説明や、日本語に翻訳された絵本に触れ、子供たちは同国に親近感が湧いたようだ」と話す。
各出展社を訪れることで「(大人たちが)働いている中にある本の存在を知ったのでは」と松井副校長。国内外の出展社に加え、日本語を翻訳して海外へ紹介する企業の出展などもあり、「今後のグローバル化を目指す中、海外を知る場としての学びがあった」。保護者や子供たちからは来年もまた参加したい、との声も上がっているという。
【2015年7月20日号】
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