チャレンジカップ2015 目標達成をプレゼン

挑戦のプロセスが成長に

チャレンジカップ
個人、団体など様々な”チャレンジ”を発表

 勉強・クラブ・社会貢献・夢・信頼貯金・自信貯金
 6部門に2千組が応募

 学習やスポーツなどの目標を立てて、計画的に動き出すことで子供は大きく成長する。そんな子供たちが高いハードルを超えようと挑戦する「チャレンジカップ」も今年で8回目。「チャレンジカップ2015」には昨年を上回る2238組(1万6162名)ものエントリーがあり、その中から最優秀賞に選ばれた8組が、4月26日に都内で開催されたグランプリ決定戦でプレゼンに臨んだ(主催=一社・日本チャレンジ教育協会、本紙後援)

 チャレンジカップは小学生から高校生を対象とし、チームや個人など参加形態は自由。エントリーした参加者は目標を決めて半年後の達成を目指す。それに対し、教員など周りの大人がサポーターとなって目標達成を手助けする。

 家の手伝いを2511回達成 福井・高2生がグランプリ

チャレンジカップグランプリ
グランプリ受賞を喜ぶハローさん
(左端)と担任

 挑戦する分野は、「勉強チャレンジ部門」「クラブ活動チャレンジ部門」「夢チャレンジ部門」「社会貢献チャレンジ部門」「信頼貯金チャレンジ部門」「自信貯金チャレンジ部門」の6部門。それぞれの目標に対して、どれだけ本気で挑戦し、成長できたかを基準に審査が進められ、来場者の前で取組内容を発表する「グランプリ決定戦」で日本一が決定した。

 8組の中から特別審査員並びに来場者の投票により、周囲の人との人間関係を良くする「信頼貯金チャレンジ部門」で家族の手伝いに挑戦した啓新高校(福井県)2年のハローさんが、グランプリを受賞。自分たち4人の兄弟を養うため、仕事と家事に頑張る祖父母や母親の姿を見て何かできることはないかと考え、「5か月で家族の手伝いを5000回以上すること」を目標とした。

 実際に始めてみると現実的な目標ではないと気づき、半分に目標を変更したが、これまで家事を手伝ったことがないハローさんにとって、勉強や部活と両立しながら1日平均約16回の手伝いは容易ではなかった。すべての手伝いを手帳に記録することでモチベーションを持続させ、次に何をすべきか計画立てて動くことにした。
ハローさんは「このチャレンジは自分の転換点になる、人生の選択の時」と心に決め、目標を超える2511回を達成。チャレンジ期間が終わった今も、家族と過ごす時間を大事に考え家事を継続。「自分が何をしたいかではなく、相手が何をしてほしいのか考えなくてはいけないことに気付くことができた」とチャレンジを振り返る。

 特別審査員の(一社)日本家庭教育協会会長の木村昌平氏は「8組はいずれも大変なチャレンジに挑み、そのプロセスで自分を成長させた。ハローさんは自分が成長した以上に周りの人を感動に巻き込んだことがグランプリにつながった。こうした感動をみんなが周りに与えれば日本は素晴らしい国になる」と講評した。

 実行委員長の(株)FCEエデュケーション代表取締役社長・鈴木甲子雄氏は「8組の発表が私たちに勇気をくれた。自分には真似できないと思った人もいるかもしれないが、チャレンジャーとの差は紙一重。失敗しても多くのことが学べるはず。次回も多くのチャレンジャーが挑戦を通じて違う自分と出会えることを期待している」と締めくくった。

 当日発表した最優秀賞8組は次の通り(学年はチャレンジ当時)。その他、ベスト100賞92組、入賞200組が決定し、最優秀賞8組を含めた計300組が表彰された。

 ▼ITTO個別指導学院 北長野校「やるゾウチーム」(長野県/中1・2名)▼クラーク記念国際高等学校 横浜青葉キャンパス「ハワソンgirls」(神奈川県/高1・4名)、▼啓新高等学校「ハロー」(福井県/高2・1名)▼ITTO個別指導学院 仙台中田校「でこぼこJS5」(宮城県/小5・3名)▼尾道中学校「萌黄」(広島県/中1〜中3・80名)▼京都両洋高等学校「シュガー」(京都府/高1・1名)▼ITTO個別指導学院 蘇我校「ウチの生徒がこんなに頑張れるワケがない」(千葉県/中3&小6・7名)▼創成館高等学校「ゆりか」(長崎県/高2・1名)

 

【2015年6月15日号】

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