毎日配達される「新聞」には、休刊日があることを知っているでしょうか。
ほぼ月1回設けられていて、今年(2015年)は、1月2日、2月9日、5月7日、6月15日、7月13日、8月17日、9月14日、10月13日、11月9日、12月14日の10回です。どの日も前日が休日(日曜・祝日)で夕刊がないので、新聞販売店は1日分を休めることになります。
休刊日の前日の朝刊・第1面には〈きょう8日(日)は新聞製作を休み、9日(月)は休刊とさせていただきます。(略)〉などというお知らせが載せられます。かつては〈きょう11日(水)祝日(建国記念の日)で、新聞休刊日にあたりますので、きょうの夕刊と12日付の朝刊は休ませていただきます。ご了承下さい〉と書かれました。
現在は朝刊を印刷・発行しない日のほうを休刊日と呼ぶのが普通です。休刊日がほぼ毎月となったのは1991(平成3)年からのようです。
ところで、去る2月12日に、日本の新聞としては初の5万号に達した新聞があります。この号数のことを紙齢ともいいますが、それは東京日日新聞(1872年‐明治5年2月21日・創刊)がルーツの毎日新聞です。このことを報じた翌13日の全国紙は一つもありませんでしたが、ブロック紙の中国新聞がこの4月末で夕刊を休刊(実質廃刊)するというニュースは、多くの新聞で取り上げられました。
この毎日新聞を追いかけているのが2年遅れ(1874年11月2日創刊)の読売新聞で、今年の4月9日に5万号に達します。2年以上の遅れでスタートした読売新聞が56号差で続いていることを不思議に思いませんか。
1958(昭和33)年11月1日の紙齢は、毎日‐29631号、読売‐29446号つまり185号の差がありました。その差は1988年には56号までになりましたが、その後はこの差は縮まらず現在に至っています。読売新聞が休刊日の夕刊を1号プラスしていることに気づき、毎日新聞も89年から読売新聞と同じように考えたからのようです。
夕刊の発行号数は朝刊と同じにするのが普通ですので、朝刊を発行しない休刊日の発行号数は、その前日の朝刊と同じ号数になるはずで、朝日新聞・日本経済新聞や信濃毎日新聞はそうしています。休刊日の夕刊と前日の朝刊とを比べ、朝日方式か読売方式かを確認してみましょう。
【2015年3月23日号】
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