コンビニや駅の売店等で入手できる普通の新聞の数は80紙程度ありますが、1つの都道府県内で読めるのは10紙程度。私の住んでいる横浜では、全国紙5紙と東京新聞、神奈川新聞だけですので7紙に過ぎません。北海道新聞は道内ほとんどのコンビニに置かれていますが、それ以外の都府県では直接購入することは難しいのです。
さて、夏休みには家族旅行や移動教室等で地域から離れ他県にいく機会があると思います。駅、高速道のサービスエリアなどで売店をのぞき、ぜひ新聞を購入してみて下さい。
旅行から帰ったら、集めた数紙と自宅で購読している新聞とを比べてみましょう。比べるというとすぐ違いを見つけたくなりますが、まずはどの新聞にもある共通点を探すとよいです。この共通点から「新聞」というものの特性・特徴が分かります。
どこでも入手可能な新聞は全て日刊で、現在、月1回の休刊日を除くと毎日発行されていますが明治の創刊当時も日刊で発行されていました。その理由は絹などの相場を知らせるためだったようです。
また、どの新聞にも第1面の下段にコラムがありますが、日本で最初のコラムは「天声人語」(朝日)で明治37(1904)年。
発行号数をみると、号数の1番多いのは毎日新聞(当初は東京日日新聞)で、7月21日現在、4万9795号、1872年3月27日(明治5年2月21日)の創刊です。西暦と元号で月日が異なるのは、73年の新暦を取り入れる前だったからです。次に、古いのは読売新聞の明治7年、朝日新聞は少し遅れて明治12年の創刊。
地方紙はその多くが明治10年代に発行されていて、現在4万4000号を超えているものはこの時期に創刊されたと考えられます。地方紙にも全国紙に負けない伝統を持っている新聞があります。山梨日日新聞は明治5年7月1日、信濃毎日新聞は明治6年、伊勢新聞は明治11年の創刊です。
現在も発行し続けていることは、とてもすごいことなのです。
いくつもの新聞を集め、比べてみると様々なことが分かり、生きた学習ができるだけでなく、「?」も次から次へと出てきて学びの意欲を引き出します。
ぜひ夏休みに目標を立て、まず多くの新聞を入手してください。
【2014年7月21日号】
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