司書教諭との明確な役割分担を―文科省

学校図書館担当職員に関する協力者会議始まる

 文部科学省の調査によると、学校図書館に関する業務を担当する職員(以下=学校図書館担当職員)の配置状況は年々増加しており、小学校は平成17年に31・6%だったその数値が平成24年に47・8%と6年で約16%増加、同様に中学では約12%増加している。

  今後も配置の増加が見込まれることを受け、文科省は、学校図書館担当職員の役割やその資質の向上に関して、関係者が共有できる一定の方針を得るため「学校図書館担当職員の役割及びその資質の向上に関する調査研究協力者会議」を立ち上げた。

役割・業務と質の確保を検討

  その初回会議が8月9日に行われた。同会議では主に、学校図書館担当職員が担うべき「役割・業務」と「質の確保」を図るための方策について話し合われる。委員は、長野県茅野市教育委員会・牛山英彦教育長ら17名で、座長は青山学院女子短期大学の堀川照代教授が務める。

  堀川座長は冒頭、「1993年に学校図書館図書標準が制定され20年目。95年には協力者会議が行われ学校図書館は読書センター、学習情報センターにしようという提案がなされた。その後も2003年には12学級以上を有する学校には司書教諭を配置すること、09年には子どもの読書サポーターズ会議で学校司書が明記された。そして、今日この会議が開かれることをうれしく思う」と歴史を振り返った。

3月に取りまとめ

  その後、各委員からも自己紹介及び各地域の現状について発言があり、直に教育の成果に結びつくのが学校図書館であり、それには校長がそれを深く認識する必要があること、司書教諭と学校図書館担当職員の役割分担をどのようにするのかが鍵であること、などの意見があがった。

  同会議はおよそ月1回行われ、3月に取りまとめられる予定だ。

【2013年8月19日号】

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