全国の小・中学生を対象に、日頃の防災意識を養う目的の「ジュニア防災検定」(JBK)を実施する一般財団法人防災検定協会(平野啓子理事長)が、7月1日から第1回受検の申込み受付けを開始。団体受検では自治体の申込み第1号として神奈川県座間市、学校団体では佐野日本大学中等教育学校が受検を決定するなど、順調な滑り出しをみせている。
また先ごろは平野理事長が文部科学省を訪問、下村博文文科大臣と「子どもと防災」をテーマに対談を行った。その場では防災教育や学校の耐震化の進展などについて、文科省の取り組みなどを聞いた。また下村文科大臣からは文科省の取り組み事例の一つとして、文科省が今春、全国の小中学校に配布した冊子「学校防災のための参考資料〜『生きる力』を育む防災教育の展開」(=写真、A4判・223頁)が平野理事長に手渡された。
「ジュニア防災検定」はテスト当日の点数だけで合否を判定するものではなく、テスト前に防災について家族と話し合ってもらう「事前課題」、テスト終了後には自分たちの住む地域の災害の歴史や防災の取り組みを個人またはグループで調べ、防災マップや壁新聞にまとめる「事後課題」という3つのステップの総合計で判定する、今までにない方式だ。
また、テスト問題は防災に関する基本的な知識を問う設問の他、例題の説明を読んで得た知識を応用して、新たな課題について自分の解を求める記述式の内容となる。
これら3つのステップを体験することで子どもたちに、日頃から防災意識を高め、自分で考え行動できる力を養うことを目的としている。
特に第3ステップの「事後課題」は、調べる、考える、まとめるといった過程を経験することで、地域の実態に即した実践的な防災力を高めることがねらい。個人でもグループ・クラスで取り組んでもよく、夏休みや冬休みの時期なら学校から課題になる自由研究のテーマにすることもできる。優秀な「事後課題」作品には「年間で表彰する予定もある」と協会は語っている。
第1回検定は12月8日(日)、初級(小学校5年程度まで)、中級(小学校6年〜中学1年程度)で実施。来年7月13日実施の第2回から上級(中学2年〜3年程度)までを揃える。
防災検定協会URL=http://www.jbk.jp.net/
【2013年8月19日号】