【親子工場見学会開催】冷凍食品技術研究会 見学して初めて知る徹底した衛生管理

 10月は「冷凍食品月間」。13日には冷凍食品技術研究会が主催する「親子工場見学会」が全国9工場で行われた。この見学会は、生産現場の見学や商品の試食を通して、親子で「楽しく」「分かりやすく」冷凍食品への理解を深めてもらいたいと実施された。

工場見学

不破工場長による説明

工場見学

アレンジ料理は大好評

  実施工場の一つ、千葉県船橋市にある(株)ニチレイフーズ船橋工場には、8組の親子が訪れた。同工場は米飯を中心に、しゅうまい、フライ、ハンバーグ類が主力商品。

  まずは、不破勝利工場長から説明を受ける。工場では安全に製造・出荷するために、(1)専用の作業着と帽子の着用(2)作業着と帽子についた異物を取り除く(3)しっかりと手を洗う(4)原料のチェック(5)商品に金属、石などが入っていないかを機械でチェック(6)味や風味をチェックする官能検査(7)商品が衛生基準に適合しているかどうかの微生物検査、の7項目を徹底しているという。

  その後、エコステーション、グループ会社の冷凍倉庫、焼おにぎりの製造工程の3つを見学。

  エコステーションでは、冷凍食品の製造過程で出た生ゴミや規格外の商品を堆肥にしていること、堆肥を作る電力は太陽光発電を使っていることなど、徹底した同工場の環境対応を学んだ。

  そして、グループ会社(株)ロジスティックス・ネットワークの船橋物流センター内にある冷凍庫を見学。ここには、商品によって0℃、マイナス20〜25℃、マイナス40℃の冷凍庫を使う。参加者は、マイナス40℃を体感するために、湿ったタオルを振り回し、一瞬にして凍ることなどを実験。

  最後は、焼おにぎりの製造ラインを見学。ラインに入る前には、作業着・帽子・マスクを着用するなど、従業員と同じ安全対策を体験し、いかに徹底した衛生管理が行われているのかを学んだ。

  焼おにぎりに使われている米の銘柄は、北海道産の「きらら397」のみ。工程のほとんどは機械によるものだが、商品の検品、箱詰めは人の手によって行われる。

  見学終了後は、冷凍食品を使った昼食が振る舞われた。従業員にアンケートをとって作ったアレンジメニューは、とんかつを卵とじに、ピラフをドリアに、など家庭でも活用できそうなアイデアがあふれていた。

  保護者からは、「安全面への配慮がすごい」「国産米を使っていることは知りませんでした」「そのまま使うイメージでしたが、アレンジしてこうやって使えるんですね」と、親子で新たな学びを得たという声が聞かれた。

【2012年11月19日号】

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