日本を代表する料理人が集まり、新しい「食文化」を発見し広める活動を行う超人シェフ倶楽部は、その活動のなかで「スーパー給食」と呼ばれる、通常の学校給食に料理人のアイデアを盛り込んだ新しい学校給食を提案している。
中華・菰田シェフと今日の |
6月28日には東京都小平市立第六小学校を、中国料理「szechwan restaurant 陳」の菰田欣也シェフと、イタリアン「オステリア ルッカ」の枡谷周一郎シェフが訪問し、朝の調理から児童との会食、交流会を行った。
この日の献立は「菜っ葉ごはん」「野菜たっぷり春雨スープ」「白身魚のプッタネスカ」「ミントの香りのアップルゼリー」。スープやプッタネスカには米粉が使用され、米粉を通じて食料自給率についても考えることができる献立。通常の学校給食の基準に則った内容と費用で提供されている。
調理を終えた枡谷シェフは、「ご飯の味が薄いかなと思ったのですが、全体を見るとバランスが良いメニューになりました」と3年生との会食を前に声が弾む。
会食が終わり児童からは「魚がパサパサにならないコツは?」「ミントが見えないのにゼリーがミントの味がしたのはなぜ?」「ゼリーのレシピを教えてほしい」などの質問があがり、シェフの料理に興味津々。
「どうしたらおいしい料理を作ることができますか」という質問に菰田シェフは、「食べる人のことを考えて、上手な人を見て勉強してきました。おうちで食べておいしかったら、作ってくれた人に"おいしい"と言うともっとおいしく作ってくれるよ。家でも学校でも感謝の気持ちを忘れないでね」と伝えた。
同校の白井秀子栄養教諭は、「スープやゼリーの作り方がとても参考になりました」と今後の給食に参考になった点があったようだ。市内の栄養士も見学に来ており、各校に新しい献立が広がることが期待できる。
【2012年7月16日号】
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