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教育旅行

航空機利用の修学旅行は費用7万円前後が9割~全修協が神奈川県内の中学校に調査

2024年6月17日

航空機を利用した修学旅行を実施した神奈川県内の中学校のうち、9割の学校は旅行費用6万5000円から7万5000円の範囲だったことが、修学旅行研究会のアンケート調査の結果で明らかになった。5月10日に開催された2024年度第1回修学旅行研究会で発表された。

調査は(公財)全国修学旅行研究協会(全修協)と修学旅行研究会が、昨年度の修学旅行で航空機を利用した神奈川県内の公立中学校を対象に実施し、42校から回答があった。結果は次の通り。

出発時期は7割(30校)が5月、6月が6校、4月が5校だった。時期的にはJRを使った関西方面への連合体輸送とほぼ重なるが、5月頃が学校の年間行事等の調整で最も計画しやすい時期であるため。さらに連合体輸送と違って、学校が実施時期を選べることが主な要因と考えられる。

旅行方面では沖縄が約半数(22校)にのぼった他、九州も4割近く(16校)、北海道が1割(4校)だった。いずれも2泊3日の行程でありながら本州から離れた遠方であり、航空機を利用することで可能になった旅行先だといえる。

生徒1人当たりの旅行費用は「6万5000円以上7万円以下」が19校(45.2%)、「7万円以上7万5000円以下」が18校(42.9%)。全体で9割近くは7万円前後だった。方面別の最少~最高<平均額>は北海道=6万5000円~7万5000円<7万250円>、九州=6万1908円~8万円<6万8348円>、沖縄6万5000円~7万5000円<7万61円>。費用差額は距離の差だけでなく、貸切バス利用状況、訪問先での体験費用等による部分もあるようだ。

航空機利用にした一番の理由は「学校目標に基づいて教育課程を見直した」結果だという回答が19校で最も多かった。次いで「体験学習や探究学習を積むため」(10校)、「インバウンド等で関西方面が混雑のため」(4校)、「修学旅行の日程が毎年度同じ時期に設定できるため」(2校)などの理由があげられた。

航空機利用修学旅行について「空港での荷物預けの時間の短縮を希望する」、「近年の気象状況で荒天のリスクが上がっている気がして、航空機利用に対する不安から方面変更も検討される」、「航空機遅延の場合の対応について情報共有したい」、「学生航空運賃は値上げしないでほしい」、「新幹線移動の指導より、航空機移動の指導の方が安心で楽という職員の声は多い」などの意見が寄せられた。

 

教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2024年6月17日号掲載

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