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教育旅行

岐阜と神田明神が三縁で連携 関ケ原古戦場記念館など学習ポイント

2023年10月16日

関ケ原古戦場のある岐阜県と江戸総鎮守である東京の神田明神は、遠く離れているが歴史的な縁が3つもあるという。その`奇縁’を足掛かりとしてこのほど、自治体と神社の連携という取組がスタート。東京での教育旅行に、また東京から関西方面の教育旅行に、新たな学習ポイントが加わった。

甲冑などの展示も予定。小和田館長(左)と岸川禰宜

甲冑などの展示も予定。小和田館長(左)と岸川禰宜

将門、家康、中山道

神田明神の三之宮の御祭神は平将門。平将門は天慶(てんぎょう)の乱で敗れ、京都でさらされた首が御霊となって江戸に戻ろうとしたところを射落とされ、その地である現・岐阜県大垣市荒尾町に御霊を慰める御首神社が建立された。

そして時代は巡り1600年。徳川家康が天下分け目の「関ケ原の戦い」に先立ち、神田明神で戦勝祈願を行った。そして奇遇にも神田祭と同日の915日に勝利をおさめた。

その後、江戸幕府が重要幹線と位置づけ直轄した「中山道」は、日本橋を起点に神田明神付近を通り、岐阜県東美濃地方、関ケ原、京へと至る。神田明神と岐阜県は中山道で繋がっている。

こうした縁から岐阜県と神田明神は先ごろ、未来へ向けた連携を展開すると公表。921日には神田明神を会場に記者発表会が行われ、幅広い連携事業を紹介した。

イベントなど共同開催

まず神田明神と関ケ原のそれぞれの所蔵品の展示を予定しており、関ケ原町所蔵の甲冑(複製)や神田明神所蔵の浮世絵などの展示が企画されている。

また講演会等のイベントやセミナーの共同開催も。第1弾として今年1220日は神田明神文化交流館で、岐阜関ケ原古戦場記念館の小和田哲男館長による講演会が行われる。さらに順次双方の会場での開催も企画されている。

他にも、リニア中央新幹線の岐阜県駅が開業するにあたってのキャンペーンと連動して、岐阜県東美濃地方の特産品などを神田明神で実演販売、双方のWebサイトでの情報発信なども計画している。

岐阜県観光国際部観光資源活用課の北村和弘課長は「関ケ原古戦場など史跡の多い岐阜県と神田明神のつながりから、教育旅行の場としても関心を持って頂ければ」と抱負を語った。

戦勝祈願の史実を探る

記者発表会ではスペシャル対談も行われ、岐阜関ケ原古戦場記念館・小和田哲男館長と、神田明神・岸川雅範禰宜(ねぎ)が登壇。岐阜県と神田明神との縁について語った。

中でも徳川家康が関ケ原出陣の前に、神田明神で戦勝祈願をしたという説は注目されるところ。岸川禰宜が、国立国会図書館に所蔵されている文献に、家康が戦勝祈祷を命じた記載があることを紹介すると、小和田館長が、当時江戸城内に神田明神があったことに触れ「信心深い家康公が(自ら)神田明神で戦勝祈願を行った可能性が高い」と語った。

なお今回の取組は、神社と自治体の連携そのものとして珍しいものであり、岸川禰宜は「京都など関西が政治の中心だった時代に、関東は平将門、源頼朝、徳川家康と、開拓の精神をもつ方たちがやってきた。神社と自治体の連携も、一つの形として示していきたい」と語った。

教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2023年10月16日号掲載

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