(一社)日本童謡協会は7月1日「童謡の日」を記念し、2023年童謡文化賞、第52回日本童謡賞の贈呈式を6月29日に開催。童謡文化賞は「ひばり児童合唱団」、日本童謡賞は『こんなとき ドキドキ 氏家晋也童謡小品集』を発刊した氏家晋也氏が受賞した。
童謡文化賞は童謡の普及発展に寄与した「個人」や「団体」に贈呈。東京書籍は「教育と文化を通じて人づくり」という企業理念から、同賞が創設された2002年から協賛している。第21回目を迎える今年は創立80周年の「ひばり児童合唱団」が受賞した。
同合唱団は音楽家の皆川和子氏(1922~2014)が、子供たちに生きる力を与えるため始めた音楽教室から発展。代表の皆川おさむ氏は「この数年は新型コロナにより、練習もできない日々が続いた。練習は再開されたが、参加する子供は少なくなるなど厳しい状況は続くが、これからも合唱団を続ける」と喜びを語った。
審査にあたった東京書籍代表取締役社長の渡辺能理夫氏は「80年という歳月は多くの困難があったと思われる。目標に向かい仲間と練習を重ねることは、子供の成長につながっている。次の100周年に向けて歩むことを期待する」と労った。
前年度の童謡界での功績に贈られる日本童謡賞には、今年度は次の個人・団体が受賞した。
日本童謡賞=『こんなとき ドキドキ』氏家晋也童謡小品集(カワイ出版刊)氏家晋也氏▽同・新人賞=おがたえつこ童謡集『はる うふふ』(てらいんく刊)おがたえつこ氏▽同・特別賞=山野さと子氏▽日本童謡協会奨励賞=ひよこの会童謡合唱団、仙台童謡愛好会BグループHAPPY RABBIT
新作童謡作詞・作曲コンクールである「ふたば賞」は、作詞部門に242作品、作曲部門に197作品が応募。作詞部門は笛木鮎子氏、横山里香氏、吉津佳風氏、作曲部門では松園洋二氏、植村千晶氏、山口哲人氏が優秀賞を受賞した。
作詞部門優秀賞の3作品は来年度の作曲部門の課題詩。作曲部門優秀賞の3作品は9月16日に板橋区で行われる童謡祭で披露される。
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2023年7月17日号掲載