文部科学省の留学促進キャンペーン「トビタテ!留学JAPAN」(以下、トビタテ)は高校生向けの留学啓発プロジェクト「#せかい部」の活動で「運動部の中高生、あつまれ!スポーツで世界に越境チャレンジしよう」を3月30日開催。ラグビー日本代表の姫野和樹選手やプロサッカー選手の旗手怜央選手がゲストで中高生と交流した。
はじめにスポーツ留学の経験がある高校生が現地での体験を報告した。バスケットボール部に所属している駒村嶺王さんはアメリカ・フロリダ州のIMGアカデミーに留学。日米のバスケットの違いを調査する目的だった。ラグビー部に所属する藤田武蔵さんはニュージーランドのセントトーマス校へ約1か月間の留学。放課後の部活動としてラグビーを行った。
続いてラグビーの姫野選手を会場に迎え、サッカーの旗手選手はオンラインで参加。#せかい部の高校生メンバーの高橋希花さんと小橋理央さんをモデレーターにトークを繰り広げた。
姫野選手はラグビーワールドカップ2019では日本代表として出場。2021年シーズンはニュージーランドのハイランダーズに期間限定で移籍した。旗手選手は2020年川崎フロンターレに入団、2022年からスコットランドのセルテックFCで活躍中だ。
スポーツで越境チャレンジした目的について、姫野選手は「コロナで試合にも出られず、国内だけでプレイすることに疑問を感じていた。海外という厳しい環境に身を置くことで自分にプレッシャーをかけたかった」。旗手選手は「決め手の一つ目は日本での活動に慣れを感じ、それを払拭したかった。二つ目は人として成長したかったこと。一人の人間として強くなりたいという思いがあった」と振り返った。
海外を知ることで、成長をどう感じたかという質問では、姫野選手は「考え方の幅が広がるのと、メンタリティが強くなったことを実感した」。旗手選手は「6万5000人のスタジアムでの試合は日本では体験できない。そうした環境で自分を律することができるようになった」と語った。
最後に姫野選手からは「みなさんが夢や希望をしっかり持って、それに向かって努力することを願っている」、旗手選手からは「話すことで改めて自分の目標を見つめ直すことができた。そして自分の経験を伝えることが、みんなの未来のためになることを実感した」とメッセージが発信され、終了した。
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2023年4月17日