南アルプス国立公園をはじめ5つの国立公園と4つの国定公園を有する長野県が、学校の体験型教育旅行に向けて「自然学習」を提唱している。(一社)長野県観光機構が都内で8月30日に開催した、2022年度「長野県学習旅行誘致説明会」で、県内各市町村から旅行会社に向けて施設やプログラム紹介などのプレゼンテーションが行われた。
同機構が提案する自然学習は、国立公園等を通じた自然保護、環境保全を考えるSDGs教育プログラム。「自然の大切さに気付く」、「自然保護・環境保全に対する意義づけ」、「自然が与える恵は、都会生活と密接にかかわっていることへの理解を深める」などをねらいとして事前学習、現地学習、事後学習を組み立て。
事前学習には環境省職員による国立公園についてのレクチャー、オンラインの質疑応答や録画配信などが可能。現地学習では間伐材運搬や散策路整備、外来種駆除など保全作業の体験などある。事後学習では「自分たちができる自然保護、環境保全」をテーマに環境省職員も参加して、討論・まとめ・発表する。
また同機構は「観光バスより小回りが利く」、「自分たちでコース設定ができる」などの利点がある「ジャンボタクシー」の利用を提案。利用条件は長野市が発着地であること、最大定員は1台9人・24台まで(基本は1社対応)。北信濃、東信州、北アルプス、諏訪が利用可能なエリア。別費用(1人500円)で生徒作成の行程表のチェック等も援助する。
「自然学習」、「ジャンボタクシー」共に申し込み窓口は、同機構に一本化することとしている。
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2022年9月19日号掲載