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教育旅行

「HACCP民泊」目指すそらの郷 教育旅行受入れ開始 アフターコロナも視野に

2021年11月22日

ESD拠点に登録された本物の田舎体験で、自然・環境と命のつながりを実感できるのが徳島県・にし阿波「そらの郷」だ。緊急事態宣言が解除され早くも10月5校、11月にも5校の学校が田舎体験に来訪。感染症対策をはじめ独自の準備態勢が、学校と地域に安全安心をもたらしている。

1:農業体験でさつま芋を収穫中の生徒達

2:民泊家庭の玄関に掲げられた生徒手作りの旗

そらの郷は、先人の知恵・伝統農法がもたらすサスティナビリティと少量多品目栽培で担保するライフスタイル、これらローカルSDGsをネイチャーコンシャスで学ぶ様々な田舎体験を提供。教育旅行で訪問する学校も増えている。

コロナ禍にも負けないよう、そらの郷は独自のコロナ対応ガイドラインの更新、衛生対策研修会等にも取り組んだ。平均年齢70歳の民泊家庭は、すでに2回接種が完了。これまでの経験を糧に、アフターコロナには現在の衛生対策の延長線上にある「HACCP民泊」を目指している。

10月に民泊が再開され、額に汗する生徒の笑顔がまぶしい。平均年齢70歳の先輩も負けず劣らずハッピーな笑顔がこぼれている。しかし修学旅行と民泊を成功させるため努力してきたのは、民泊家庭だけではない。

修学旅行にかける学校と生徒たち自身の切実な願いと、並々ならぬ努力が感じられる。「そらの郷2週間ルール」(※注)を順守し、不要不急の外出をしない…現在の若者達にとってこんな厳しい約束を、生徒達は守った。学年主任の教員から後日話を聞いた。

離村に際して代表の生徒が、全員の前で次のようなあいさつをしたそうだ。「楽しい時間もあとわずか。最後まで気を抜かず、悔いを残さない修学旅行にしましょう!

その瞬間、教員らが驚くほどの、かつてない拍手喝采。事前に打ち合わせたかのように、生徒全員から自然発生したという。これは、遠くの民家に思いを馳せ、長く不安な準備期間を共に過ごし、生徒のそばに寄り添い励まし合った教員だからこそ、共感し感じ取れたものであろう。

最後に教員から民泊家庭に、「生徒たちは辛い期間も総じて良き思い出として、コロナに打ち勝つ成功体験を得ました。このような時期に快く受入れてくださり、本当にありがとうございました」と声をかけられた。

※注=生徒と民泊受入れ家庭、互いを守るために日常からの健康管理として、そらの郷訪問2週間前から不要不急の外出をしない等の行動自粛。

https://nishi-awa.jp/soranosato/

教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2021年11月22日号掲載

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