ライブ配信された当日の会場風景
沖縄県および（一財）沖縄観光コンベンションビューロー（以下、OCVB）は、「沖縄修学旅行オンラインフェア2021」を1月22日に開催。新型コロナウイルス感染拡大を受け、オンラインで実施した。全国の学校関係者・旅行会社に向けて、沖縄県内各市町村観光協会や修学旅行受入事業者等によるプレゼンテーションをYouTubeでライブ配信したほか、Zoomを使用した個別相談会も行った。同県の現状や修学旅行実施状況だけでなく、各施設の感染防止対策などの取組を紹介した。
各ブースではZoomで個別相談に応じた
YouTube配信では、OCVB教育旅行チームやJAMSTEC（GODAC国際海洋環境情報センター）などが登壇し、沖縄の現状や各施設の受入体制、コロナ禍における対応可能プログラムなどを紹介した。Zoomを利用した個別相談会では県内各地観光協会や修学旅行関連事業者44社が出展。沖縄独自の緊急事態宣言の中、徹底した三密対策を図るため、離島出展者などが本島との往来を最小限に抑え、各社から自社配信できるように設定した。なおZoomによる個別相談会には全国から214件の予約があり、関心の高さが伺えた。
現在、沖縄県では独自の「防疫観光ガイドライン」を設定しているほか、「旅行者専用相談センター沖縄（TACO）」を設置。年中無休。TACOは県独自の取組であり、那覇空港には看護師が常駐。医療従事者による空港内での迅速な対応も可能で、沖縄到着後から修学旅行終了後までの感染懸念者へのサポートも手厚い。
OCVB教育旅行チームは、同県での修学旅行を検討している学校に対し、2月28日まで沖縄修学旅行の模擬体験を提供している。初めて沖縄本島や離島に来る団体、時期を変更して実施する団体に、1団体につき3人まで受け付けている。
また事前・事後学習の講師派遣の実施期間は3月12日まで延長されることが決定。OCVBが講師派遣にかかる謝礼金・交通費の負担を助成する。今年度については特別措置として、コロナ禍の影響で沖縄修学旅行を中止した学校も対象となる。オンラインでの対応も可能だ。
沖縄修学旅行フェアでは新規事業者として「SDGs×キャリア教育プロジェクト」社も参加した。沖縄戦や米軍基地問題、地産地消など、沖縄ならではの視点も含め、SDGs達成に必要なことを生徒自身に考えさせる特別プログラムだ。
同プロジェクトの実施例も動画で紹介。修学旅行で訪れた生徒たちが、普段食べている食品から、地産地消の問題点の解決策やフードマイレージの課題を探る。同県のファシリテーターは、生徒たちが主役で対話と思考を深めることを促す。付せん・模造紙やオリジナル教材を活用しながら、アイデアを出せることを実感してもらう。
小・中・高等学校の習熟度に合わせた授業内容の調整も可能だ。ワークショップの盛り込み個所も自由に設定できる。事前・事後学習にオンライン授業や出張授業を組入れることで、より深い理解につなげられる。
詳細＝
「沖縄修学旅行説明会」は、学校関係者・旅行会社・修学旅行関係団体などを対象に、Microsoft Teamsを利用したオンライン形式で2月26日に開催される。希望出展者との20分間の個別相談会の申し込みも事前受付中。また、「沖縄修学旅行説明会in岡山」は2月18日におかやま未来ホールで対面形式での開催を予定している。
NPO法人おおぎみまるごとツーリズム協会や（一社）糸満市観光協会や㈱ブルーフィールドなどが感染症予防を施した安全・安心な沖縄修学旅行を提案する。
詳細＝
（一財）沖縄観光コンベンションビューロー（OCVB）教育旅行チーム TEL 098・859・6125
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2021年2月15日号掲載
