(一社)九州観光推進機構は、「九州教育旅行ネット」を8月7日にリニューアル。例年開催されているが今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止となった「九州7県合同修学旅行説明会」の代替ページを、HP上に公開した。駒場東邦高等学校による修学旅行の事例発表や東京・大阪・名古屋からの発着地別モデルコース、動画のほか、新たな学習スポットを追加した。
駒場東邦高等学校(小家一彦校長)は、東京都の中高一貫の男子校。4泊5日の高校2年生の修学旅行は、修学旅行委員が主体となり前年度から行き先の選定・コース設定・事前学習計画を立てる。2019年度は、国内コースの約90人が九州北部を訪問した。
生徒グループの掲げたテーマは、「九州北部の独自の文化」。事前学習では、修学旅行委員の企画で「雑誌」づくりを実施した。同校OBの編集者に講演を依頼し、生徒全員が記事を執筆。委員が編集者となり、記事の執筆計画書や原稿をチェックして完成させた。
修学旅行では、5日間で4県をめぐるスケジュールを計画。
初日は福岡空港から移動し、班ごとに博多・太宰府・門司などを見学。2日目は壱岐に渡り、3日目は唐津の宿から、名護屋・伊万里や佐世保に寄りながら長崎へ移動。4日目は原爆資料館見学後に市内を班別見学した。5日目は熊本城を見学し、昼食後に益城町で震災プログラムを体験。熊本空港から帰京した。HPには同校の生徒の感想も掲載されている。
HP上で東京・大阪・名古屋のいずれかを発着地として選択すると、プログラムごとのモデルコースを確認できる。
2泊3日コースでは「世界農業遺産体験、別府GEPプログラム、北九州エコタウン」「長崎平和学習と干潟から学ぶ自然との共生」が、3泊4日コースでは「世界自然遺産と田舎暮らし体験コース」「南九州での平和学習とダイナミックな自然体験」「南九州の豊かな自然を満喫」「長崎平和学習と熊本防災学習 自然から学ぶSDGs関連プログラム」などが新たに追加された。
HP=https://kyoiku.welcomekyushu.jp/materialsseminar/
福島県郡山市は、学びの場「こおりやま街の学校」を9月4日に開校した。「地域のために何か始めたい」「魅力を発信したい」と感じている同市の住民や郡山を応援する人々の声に応え、新しい時代の「今、学べる」まちづくり学校として同市を盛り上げていく。
同校への参加方法は、①年度を通して全セミナーに参加し見識を深める「本校生」と、②希望するセミナーにその都度申し込んで参加する「聴講生」に分かれる。興味関心やスケジュールに合わせて参加スタイルを選択できることが特徴だ。
今年度のセミナーはすべてオンラインで実施。遠方に住む出身者や郡山市に興味のある人の参加も歓迎する。
全9回のセミナーは9月25日から開講。ローカルメディアの編集や地域の場づくりなどに取り組む。第1回セミナーの「聴講生」の募集は、公式HPで9月23日まで受け付けている。
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2020年9月21日号掲載