人口507万人、オーストラリアの国土の北東部約4分の1の面積を占めるクイーンズランド州は、人気の観光地を多く有する地域だ。年間を通じて温暖な気候に恵まれ、日本との時差もわずか1時間。日本とも行き来しやすい同州では、2020年3月29日から、新たに羽田-ブリスベン線という航路が直行便で開通されることが決定した。
大人数の受け入れも可能な大型シティホテルが豊富にあるブリスベンには、国内最大規模を誇るクイーンズランド州博物館がある。巨大有袋類の化石、アボリジニの歴史的美術品や実物大のザトウクジラの模型、太古のオーストラリア大陸に生息していたディノザウルスの骨格標本など、100年以上かけて収集された2万点以上の展示物は分野が多岐にわたる。文化遺産、自然史、アボリジニやトレス海峡諸島民の文化についても学べる。
博物館の入場料は無料だが、建物内にある科学館は入場料が必要。子供向けの学習アクティビティや、専門家による講演なども用意されている。
詳細=https://www.qm.qld.gov.au/Learning+Resources#.XcoCnzMzaM8
同国は観光と自然保護を両立させたエコツーリズム先進国だ。同州には国立公園が1000か所以上もあり、同国の16つの世界遺産のうち5つが同州内にある。特に森の遺産としてユニークなのが、サーファーズパラダイス市内から南西に約1時間のゴンドワナ多雨林地区にある「スプリングブルック国立公園」だ。
樹齢4000年を超えるブナの大木や壮大なパーリングブルック滝があり、500種以上の植物や200種以上の希少種・絶滅危惧種の動物が生息。日本人の公認エコガイドとジュラ紀の自然を体感できる、標高900メートルの森林を歩くクレストツアーも用意している。
詳細=https://cresttours.com/
クイーンズランド州政府局の日本事務所は10月30日、同州政府がヴァージン・オーストラリア航空により「羽田-ブリスベン線」を毎日運航すると公表。同線は2020年3月29日から運航開始予定だ。
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2019年11月18日号掲載