「第18回修学旅行ホームページコンクール」表彰式が2月27日、都内で行われ、大賞(文部科学大臣賞)に選定された東洋大学附属姫路高等学校をはじめ優秀校に選ばれた小・中・高校の代表が参加。主催者や審査員から労いの言葉が贈られた。修学旅行に関する学校のHP利用状況を対象に、優れた取組事例を表彰するもの。(公財)全国修学旅行研究協会が主催、文部科学省ほか後援。
コンクールでは、修学旅行のテーマの設定や事前・事後学習などの内容面と、HPの構成・見やすさなどを中心に審査された。同協会の岩瀬正司理事長は「修学旅行は海外にはあまり例を見ず、日本独特の行事。受賞校のHPは、それぞれの校種や児童生徒の発達段階に応じていずれも甲乙つけがたい内容だった」と感想を語った。
今回の文部科学大臣賞(大賞)は、「被災した時、自分ならどうするかを考えさせた内容」であるところが高く評価された東洋大学附属姫路高等学校が受賞。優秀賞は3校で、鹿児島市立錦江台小学校、東洋大学附属姫路中学校、そして同コンクール常連校となった兵庫県立小野高等学校が受賞した。各校の講評は次の通り。
▼東洋大学附属姫路高等学校=南三陸町の震災被災地の訪問などの内容から、震災学習の一環であることが伝わる。関連した事前事後学習の内容も「防災」というテーマが明確に打ち出されている。修学旅行の全体像をHPの初期画面で示すほか、項目別のバナーが貼り付けてあり、優れた操作性が評価された。
▼鹿児島市立錦江台小学校=教師の目線だけでなく、子供の目線で書かれた記事もバランスよく掲載されており、独自性があった。HPも、初期画面で修学旅行の概略を示し全体像がよくわかる構成だ。修学旅行リレー作文は特に高評価。
▼東洋大学附属姫路中学校=沖縄本島、石垣島、西表島と駆け足でめぐり様々な体験活動を取り入れたほか、事前学習や事後の文集製作にも取り組む特色がある。内容の分かるタイトル付けや次回ニュースの報告予定・発信予告など、メリハリのある情報発信をするHPだった。
▼兵庫県立小野高等学校=生徒の感想文が掲載されているなど、修学旅行を通して様々なことを学んだ子供たちの成長が伝わってくる。操作性に優れ、圧倒的な情報量の多さで、旅の記録をほぼ完全に収めたHPといえる。
その他、入選に堺市立三原台小学校(大阪府)、潮来市立日の出中学校(茨城県)、日立市立駒王中学校(茨城県)が選出された。高等学校の入選作品は該当校がなかった。
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2019年3月18日号掲載