(一社)九州観光推進機構は、8月17日に都内で「2018年度九州7県合同修学旅行説明会」を開催。事例発表や7県の最新の教育旅行情報が紹介され、多数の学校関係者や旅行会社が参集した。
東京都立石神井高校は、平成29年度に修学旅行の行先を九州北部(福岡県・佐賀県・長崎県)に変更した。特に平和学習による教育効果をねらいとし、1・2年生のうちから原爆や被爆者を扱った文献・映画を取りあげて感想文を書く、戦争に関する題材を調べレポートにまとめて文化祭で発表する、など事前学習に取り組んだ。
修学旅行当日は、原爆資料館の見学、被爆者による講話を経て、長崎純心大学の学生との平和交流会に臨んだ。班ごとに「長崎で平和について何を感じたか」をテーマに議論を重ね、意見を付箋で整理していくという内容。事前にスカイプで交流があったため、円滑に議論は進んだ。中田京子教諭は「生徒が前のめりになって参加している姿に驚いた」と振り返る。
横浜市立大鳥中学校は、平成28年度から鹿児島方面で修学旅行を実施している。今年は知覧での平和学習と民泊体験を中心に行程を組んだ。
初日に訪問した知覧特攻平和会館では、見学と合わせて講話を聴いた。生徒が「実際に参戦した人の気持ちに触れることができた」と振り返っている。榮修吾校長も「生徒の意識が高く、有意義な平和学習だった」と語る。2日目の民泊は、鹿児島市内で実施。農作業などを体験し、家庭的なふれあいの中で貴重な経験を積み、班で協力する姿も見られた。航空機利用など、保護者の不安を軽減するための取組としては、メール配信システムをこまめに活用した。
同機構では九州における新たな教育旅行の形として、「仲間と学び、地域と触れ合い、未来への糧を創り出す」をテーマに体験学習素材を提案している。「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」などを活用した歴史学習、熊本の震災復興プログラムなど、九州各所に多様な素材が揃う。
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2018年9月17日号掲載