舞鶴市(京都府)は、音楽業界と連携した新しい観光分野「ミュージックツーリズム」の環境整備を進めることを発表した。都市事業としては全国で初めての取組となる。
同市は今年5月を目途に、(公社)日本観光振興協会、音楽業界で活躍する㈱oriconMEコンフィデンス、(一社)コンサートプロモーターズ協会と連携し、「舞鶴ミュージックコミッション」を設立。情報提供の拠点として観光・音楽両業界をコーディネートし、環境整備を進めていく。「赤れんがパーク」などの地域資源・遊休施設を土台に音楽フェスやライブ、合宿、ミュージックビデオ撮影などを誘致し、プロモーターやアーティストのサポートを行う。
20年以上にわたり多くの映画やドラマのロケ支援に対応してきた「舞鶴フィルムコミッション(FC)」のノウハウを生かし、海上自衛隊や民間企業、市民のサポートを得て活動を展開する予定だ。都市部から同市へ音楽・エンターテインメントの新たな潮流を作り、観光消費の増大を目指す。
軍港都市として長い歴史を持つ同市は、平成28年の日本遺産認定に続き、昨年「日本の20世紀遺産20選」(日本イコモス国内委員会)にも選出され、格子状の近代的な都市景観が評価された。赤れんがの映える景観を生かしたJAZZ祭や海上自衛隊音楽隊の演奏会などの音楽イベントも活発に行われており、同事業のきっかけとなった。
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2018年4月23日号掲載