日本三大名湯のひとつ、草津温泉で知られる群馬県吾妻郡草津町。2月には白根山の噴火により教育旅行の予約キャンセルが相次いだが、入山規制されている山頂付近以外の施設では、通常通り受け入れが行われている。草津町の安心・安全な体験施設・イベントを紹介する。
温泉街の中心に位置する草津町のシンボル・湯畑では、毎分4000リットルも湧き出る温泉が絶えず湯けむりを舞い上げている。各温泉施設に湯を渡す長い木桶などが周囲を囲む瓦の遊歩道から見学でき、夜はライトアップされた姿も見られる。
湯畑前に建つ「熱乃湯」では、草津名物「湯もみと踊り」ショーを毎日開催。草津節や草津ゆもみ唄とともに草津温泉の歴史を五感で学ぶことができる。湯もみ娘の指導を受けながら実際に湯もみをする体験コーナーも充実。草津温泉の伝統を肌で感じられる。
各所で毎分1400リットルの温泉が湧きだす「西の河原公園」や手軽に足湯が体験できる「湯けむり亭」も教育旅行で利用される施設。
草津町内には温泉の他にも様々な体験施設が揃う。爬虫類の飼育数日本一を誇る「草津熱帯圏」、ガラス工芸品の販売と体験教室を行う「草津ガラス蔵」、草津温泉の治癒効果を世界に紹介したドイツ人医師ベルツ博士の関連資料を展示する「ベルツ記念館」など、教育旅行で利用可能な学習素材を提供している。草津温泉バスターミナル内の「温泉図書館」では、同館所蔵資料の展示などから草津の歴史も学ぶことができる。
白根山噴火による風評被害を払拭するため、光泉寺前の石階段では「湯畑キャンドル“夢の灯り”」が毎週末開催されている。
湯畑に隣接する同寺は、奈良時代の創建。僧・行基の建立と言い伝えられる薬師堂は日本三大温泉薬師のひとつ。
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2018年3月19日号掲載