岩手県紫波町は新たな学校給食センターの整備を進めるにあたり厨房設備の業者選定に先立ち、アイデア提案を12月6日まで募集する。
現在の紫波町学校給食センターは開所から50年が経過し、施設の老朽化が進んでいる。現在のセンターは現行の「学校給食衛生管理基準」を満たしていないため新たな学校給食センターの建て替えを実施する。今回、新たな学校給食センターに求められる機能を備えた施設整備に必要な基本的事項を取りまとめた基本計画書を作成した。
新学校給食センターでは小学校5校・中学校3校に1日約3000食を提供する。
施設内を汚染作業区域、非汚染作業区域およびその他の区域に部屋単位で明確に区分する。また、非汚染作業区域の前に専用の前室を設ける。給食エリアの床および厨房設備はドライシステムを導入。調理室、和え物室およびアレルギー専用室は温度25度以下・湿度80%以下に保ち、その他の居室も快適な作業環境とするため適温適湿の空調設備を設ける。なお、給食の搬出と回収は別々の場所に設ける。
厨房機器は地域の食材の利用促進が図ることのできるものを導入し、安全で栄養のバランスがとれた給食が提供できる設備を整備する。また、現在のセンターでは炊飯した米飯を花巻市の契約業者から仕入れているが新施設では食育の観点から炊飯設備を新たに設置。パン・麺・牛乳などは原則として契約業者から各学校へ直接配送する。
現在の学校給食センターでは除去食や代替食のアレルギー対応などは行っていないが、可能な範囲で食物アレルギー対応食(除去食など)の提供ができる施設とする。また、一般食とアレルギー対応食との動線を分け、食物アレルギーに対応できる専用の調理室、調理機器、器具を設置する。
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2024年11月18日号掲載